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太平洋の荒波
その他リレー小説 - 戦争

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太平洋の荒波 2

一方機動部隊も敵艦隊攻撃に向かった。
「ニ航艦(第二航空艦隊つまり空母「飛龍」「蒼龍」)ハ敵艦隊ヲ攻撃セリ。」
山口多門少将は南雲忠一中将に打電すると攻撃隊を発進させた。
「艦戦25、艦爆20、艦攻19発進。」
すぐさま敵艦隊を発見した。
「攻撃位置へ!」
各機が攻撃位置につくと
「突入!」
友永丈一大尉は攻撃隊に下命した。
先ずは艦爆の急降下爆撃であった。
ドドーン、ズドーン
敵空母の甲板に爆煙が上がった。
「敵空母1番艦火災発生!」
続いて艦攻隊(800キロ徹甲弾を搭載)が突撃。
ズドドドドドド
激しい対空砲火で5機が火を噴くも
グワンッ、ドゴン
「二弾命中!」
2隻の空母(エンタープライズ、レキシントン)は飛行甲板に被弾し航空機の発着が出来なくなった。
「敵空母2隻ヲ大破セリ」
友永大尉は母艦に打電した。
後方にいる戦艦「長門」は空母部隊の活躍を知ると下命
「敵艦隊追撃セヨ。」
すぐさま全速力でアメリカ艦隊の戦艦を追撃した。すると戦艦「陸奥」が敵艦のマストを発見。
「砲撃戦開始。」
第一斉射で早くも「アリゾナ」に命中弾を与え、「カリフォルニア」は喫水線下に破口を生じた。九一式徹甲弾の威力である。手前に落ちた砲弾は水中を進み喫水線の下に命中するのだ。
「傾斜5度!」
「カリフォルニア」は砲撃の照準が付けづらくなった。
まもなく第二斉射がきた。「ウエスト・バージニア」は3発の直撃弾を受け、「オクラホマ」も命中弾を受けた。さらに「テネシー」も主砲に命中を受け主砲が旋回不能になった。
第三斉射で「ネバダ」は機関室に損害を受け、速力が低下。このため日本軍戦艦「伊勢」「日向」の集中攻撃を受け、大破した。さらに「山城」の主砲弾が「アリゾナ」の主砲弾火薬庫を直撃し「アリゾナ」は爆沈した。
アメリカ軍戦艦「ペンシルヴァニア」は主砲弾を日本軍戦艦「扶桑」に打ち込んだが、「陸奥」と「長門」の砲撃が集中し、あっという間に沈黙した。
アメリカ軍戦艦の中で最後に残った「メリーランド」は戦艦「伊勢」に砲撃を加え命中弾を与えた。しかし、日本軍戦艦「山城」の主砲弾を受け機銃群が壊滅。さらに「日向」の砲撃で雑倉庫に火災を起こしたため戦線を離脱した。
戦艦「長門」は「オクラホマ」と砲撃戦を開始し、「長門」は3発の直撃弾を受けるも「オクラホマ」を戦闘不能に陥れた。
「作戦行動不能、撤退ス。」
キンメルは太平洋艦隊司令部に打電し総退却を開始した。しかしこの判断は遅かった。

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