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バトルアーツ
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バトルアーツ 5


「敵、こちらへ仕掛けてくる気配はありません。その場に静止しています」
「妙だな・・・先ほどまでとは大違いにほど静かだ」
ココリアが思考する。
あの化け物じみた性能と機動ならば、こちらへの追撃を仕掛けられるはずだが、それが出来ない理由でもあるのか?
何にせよ追撃してこないのは好都合だ。
「戦艦を4隻も沈めた敵だ、何をするか分からない。警戒を怠るな」
不気味だ。
不気味に思えるほど静かだ。
まるで艦全体を情報をすべてシャットアウトする布に包まれている様な。手足が出せない。何もできない。
布の外に手足を出せば死ぬ。そういう危険の中でココリアは生かされていた。誰に?
今、監査軍艦隊クルー全員の命を握っているのは紛れも無く、人型のパイロットだった。
「……動かないのか?逃してくれるのか?ならば、じっとしていてくれ」
ココリアの目が祈るように中空を見据える。

肉眼では見えないこの先に、化け物のような機体が存在する。その事実は、時間とともにココリア達の精神力を奪っていった。
「左舷、反応があります!!敵です」
ホログラフのレーダーに高速で接近する赤い点が表れる。速い。
「AMG(アンチミサイルガン)発射!」
AMGとは、高速で散弾を速射する対ミサイル用兵器だ。
数秒後、赤い点が消える。


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