THE ENDLESS 6
「そう言うコトだから『先輩』の僕がいろいろと教えてあげる!」
「………何か不安だな…。先輩って言ってもレベルだってあんまり変わりないし……。」
「む!僕は魔術師だからレベルが上がりにくいの!そんな事言ってると回復してあげないんだからね!!」
「う…。」
それはまずい。まだ初心者の俺にとって回復アイテムは高くてなかなか買えない。しょうがない……
「ごめんなさい。『先輩』!」
「ふふ♪わかればよろしい、ジーク君!」
ふぅ。なんとか機嫌がよくなったか。
「それではミッション成功を祈る。」
「あ、ミツワさん。」
「ん?なんだ?」
「ミツワさんって、いつログアウトしてるんですか?」
「何でそんな事を聞く?」
ミツワさんは笑って答えたが、目は笑ってはいない!
「い、いや……何となく………」
その言い知れぬ恐怖に思わず口ごもる桃樹。
「それじゃ、俺は行くからな。」
「は、はい!」
バタン……
「……何だったんだ?」
「さ、さぁ?でも、この話題は出さない方がいいね?」
「ああ。何かヤバそうだし…」