THE ENDLESS 1
そう遠くはない未来。一つのゲームが、この世界で流行っていた。
そのゲームは、ある特殊な機械を腕に取り付け、目を瞑り、微弱な電流を流すことでプレイヤーをあたかもゲームの世界にいるように感じさせる、 しかも、人体に問題は無くある年齢以上ならば誰であろうと参加出来るというものだった。
だか、このゲーム開発者は謎であり、ジャンルも決まってはいない。言うなれば、戦闘、商売、恋愛など全てのゲームの複合型である。
さらに、このゲーム販売から三年以上経っているのだが、一人としてクリアした者がいない。
しかし、未だその根強い人気は衰えること無く、今もなおプレイヤーは次々に増えている。
よって、このゲームはこう呼ばれる様になった。
『THE ENDLESS』(果て亡きもの)と………
そして、また新たなる参加者がまた一人……
「何だか、東京と変わりないな…」
一人のプレイヤーがログインした。彼の名は『ジークフリート』。もちろんハンドルネームである。
彼の目に映る景色はまるで現実、どちらかと言えばこっちの世界の方が現実の様だった。
彼はつい最近始めたばかりで、目に映るもの全てが物珍しかった。
「とりあえず、入ったのはいいけど、これからどうしよう?」
ジークの容姿は金の髪に銀の瞳。装備は初期の西洋の鎧に、腰には一振りの西洋刀。
その時、
「ど〜したの?君?」
「えっ…?」
そこにはフードの付いた純白のドレスのようなマントを着た優しげな少女が立っていた。