PiPi's World 投稿小説

Gear〜鍵を成す者〜
その他リレー小説 - ファンタジー

の最初へ
 21
 23
の最後へ

Gear〜鍵を成す者〜 23

光の中から女の声がした。光は次第に弱まり、そこには銀の鎧をつけた女の姿が現われる。
「金色じゃないのか…」
生唾をのみ、リオは真剣な顔でそう言った。
「…見た目に惑わされないことね!!」
銀の鎧は重装感に欠けたが、どこか異様なオーラを発していた。
鎧の女は走り出す。左腕についている盾から剣が飛び出て、空中でそれをキャッチした。
「私の剣技に…、耐えられるかしら!!」
鎧の女は飛んだ。彼女は錬金獣の頭の上で回転すると、その勢いを使って剣を振りおろす。
ガガガガガ!!
鎧の女の攻撃は、空中で回転したまま止まらない。
「くっ…、早くやられなさいよね!!」
鎧の女は構えを変えて、刃を錬金獣の頭に突き立てた。
パキパキ…
「!!」
女の剣にヒビが入り、そして割れた。
「キャア!!」
女の攻撃が止むと同時に、錬金獣が反撃にでた。錬金獣はその大きな尻尾を振り、鎧の女をなぎ倒す。
「そこまで!!次は僕とやろう、ドラゴン君…、力比べだ、トマ!!」
リオは女の折れた剣を地面から拾うと、一言残して走りだす。
「借りるね、“オバサン”」
「お、オバサン!?」
地面を這うよに走るリオ。右手にあった剣は、いの間にか見事に修復されていた。
「うおおおおお!!」
リオに握られている剣が、青い光を放ちながら錬金獣に襲いかかる。
ズガガガ、リオの青い剣は、難なく錬金獣の頭を真っ二つにした。
グギャアアア、錬金獣の巨体が横に倒れる。
「手加減したな、トマ!!」
ドスッ
リオの首の後ろで、鈍い音がした。
バタッ

SNSでこの小説を紹介

ファンタジーの他のリレー小説

こちらから小説を探す