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クエストフォースエピソード3約束の地に
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クエストフォースエピソード3約束の地に 12

「次の賞金首だ、後2匹首をとるまで家には帰さん」
「に、2匹ですか?」
「ああ、心配するな2匹とも狼だ、え〜とぉ?ガルムとペインだ、さぁ早く行くぞ」
師匠はそう言うとそそくさと洞窟を出て行ってしまった。
「し、師匠!」
ヴィンが後ろを振り向くと、当然狼の大きな体が倒れていた。
「これを、オレがやったのか。」
ヴィンの心の中では、喜びでいっぱいであると同時に、一つの命を奪ったという後ろめたさがある。
「次は、ガルムとペインか。」
ヴィンは呟いた。

ガルムとペインを捜す必要はなかった。
何故なら、フェンリルを倒した1時間後にガルムとペインがヴィンの行く手を阻んだ。
赤毛の狼が、ガルム。
白毛の狼が、ペイン。
『ナゼ、コロシタ』
ガルムがヴィンに語りかけた。
「えっ、喋った。」
動揺を隠し切れないヴィン。
『イマ、ワタシタチハ、アナタノココロニカタリカケテイマス』

ペインがヴィンに頭を下げた。
「何故と言われても、それは師匠に言われたから。」
ヴィンは、困惑しながらも答えた。
『キッ、キサマー』
ガルムがヴィンに突進をした。
ヴィンは咄嗟に跳躍し避けた。
『イワレタカラ、フェンリルヲコロシタノカ』
「あの時は、死ぬか生きるかだったんだ。」
そう、あの時死んでいたのはヴィンでもおかしくなかった。
『ナラ、フェンリルガナニヲシタトイウノデスカ』
ペインもヴィンに、突進してきた。
ヴィンは、ペインの突進を避けれないと思い。
直ぐさま、剣を抜き鞘をペインに投げ付けた。
不意を付かれたペインは避けれずにヴィンの投げ付けた鞘をくらった。
『ペイン、オマエハマホウデオレヲエンゴシロ』
『ワカリマシタヨ、ガルム』
ペインは魔法を唱え出した。
それを止めるため、ヴィンはペインに攻撃をしようとしたがガルムに止められる。
その戦いの中でも、ヴィンはフェンリルを殺した理由を考えた。
「解らない。オレは何でフェンリルを殺す必要があったんだ。
しかも、戦いを挑んだのは、オレの方だ。」
考えれば、考える程、自分が悪い事をしたと考えてしまう。
「くそー。くそーくそー。」
攻撃を避ける際にヴィンの体制が崩れ転んでしまった。
その隙をガルムは、逃がさなかった。
ガルムは、ヴィンの上に乗っかった。
『シネ』
殺される。
そう思いヴィンは、目を閉じた。


いつまで経っても、攻撃が来ない。
自分をなぶり殺すつもりかと思った。
だが、いつまで経っても攻撃が来なかったため、ゆっくりと目を開けた。
「えっ、あの子は」
目の前にあったのは、ガルムとペインの死骸。
そして、刀を持った見知らぬ女の子だった。

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