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クロスロード
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クロスロード 1

今このクロスロード大陸で行われている戦争は複数の大国や様々な公国や小国が争い始めたそのきっかけは些細なもめ事が大国間の争いになり、大国に味方している国々が敵対している大国に宣戦し始まった。戦争は開戦から既に10年余りの歳月が流れ戦況は一進一退が続いていたが、ある男の率いる傭兵部隊『サザンクロス』が東の大国『マランタ王国』を勝利に導いたその物語である。
「敵国カイムに我が軍は勝てると思うかどうじゃ?」マランタの王アントニウスはこの時まだ一介の傭兵だったリロイ=ツァラトゥストラに尋ねた。
「陛下、そのようなことは一介の傭兵には恐れ多く申し上げれませんし、またわかりかねます」
「ハハハハハァ戯れ言じゃ戯れ言じゃ」アントニウス王は本当に愉快そうに笑っているように見えるが眼は笑っていなかった。
「そちはこの前の戦いで見事な武功を立てた時、何故そちは敵があの場所を通ると見越し部下を伏せれたのだ」
「国境の街を敵軍が少数精鋭で奇襲することに気づき、少数の傭兵を配置し罠を仕掛け見事撃退したが敵も最重要機密のはずの情報を如何にして掴みどの様に進入路を読んだのか?是非に聞かせて貰おう。この問い如何に?」
「はっ、しかしながら情報を入手方法はお話することは出来ませんが、奇襲の進入経路は簡単です。国境の街で少数でしたので国境を越え街を大きく迂回し兵の少ない街の死角の東から奇襲すると読みました」リロイはそう答えたがアントニウス王は納得しなかった。

「なるほどな、確かにその様に考える者もいるだろうが余りに一般的過ぎるな」

「しかしながら陛下これ以上お話することは出来ません」
「先程もそう申したが何故か?」
「はっ、私たちの生命に関するものですのでご容赦をとしかお話することは出来ません」リロイの変わらなぬ思いにアントニウス王は根負けしたのか、能ある者を死なせたくはなかったのかリロイを帰らせた。

「何故あの者を易々と帰らせたのですか?」と側近の一人がたまらず王に問い掛けた。
「あの者は幾ら迫って聞いたとて話すまい。このアントニウスが聞いて言わぬは並々ならぬ理由があるのだろう、有能な者は手放さない方がよいからな」狩りをする時の虎のような獰猛な笑いをしながら言い放った。


話は流れてリロイが傭兵になり活躍するまで話は遡る。

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