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キョンの苦悩〜オルフェノクとしての生活〜
その他リレー小説 - 二次創作

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キョンの苦悩〜オルフェノクとしての生活〜 6

「ちょっと待って下さい」
その時、今まで押し黙っていた小泉が声を発した。
いつもと違いひどく真剣な表情だ。
何か思いついたのか?
「長門さん、あなたは先ほど彼が死亡した際情報の改ざんがあったと、そうおっしゃっていましたよね?」
長門は無言で頷く。
「ならば逆にあなたの力でもう一度彼の情報に干渉して、人間に戻すことは出来ないでしょうか?」
小泉の言葉に泣き崩れていた朝比奈さんが顔を上げた。
「そ、そうですよ!長門さん、どうにかなりゃないんですか!?」
朝比奈さん、噛んでます―というか非常時ですがその顔は反則です!
俺はその表情をオルフェノクの全能力を持ってしかとこの目に焼き付けた。
「情報の書き換え自体は難しくない」
長門の答えに一筋の光明が見え…
「しかし、人間としての彼はすでに死んでいる。有機生命体の生死の情報まで干渉することは出来ない」
そして潰えた。
つまり、人間に戻れば死ぬ―ってことか。
もう二人には言葉もない。
一度持ち上げられてから落とされた分ショックも大きいみたいだ。
俺は…なんとなくそんな気がしてたんでそうでもなかったが。
「あなたが…」
不意に長門が話しかけてきた。
「ん、どうした?」
「あなたが決めて」
「え?」
「さっきも言ったとおり、あなたを人間に戻すことは可能。言い換えればあなたは『まだ』人間として死ぬことが出来る。オルフェノクとして明日も知れず生き続けるか、それとも人間としての死を選ぶのか。あなたが決めて」
「俺は…俺はみんなと少しでも長く一緒に居たい!」「…そう」
まあ俺が消えたらハルヒの記憶は長門がチョイチョイっといじってどうにかしてくれるだろう。
「さて・・・俺は戻るぞ」
そう言って俺は立ち上がり部室を出た。


〜放課後〜
ああ〜ようやく授業が終わったぜ。部室に行くかね・・・

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