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GENIUS
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GENIUS 11

一瞬の隙を付いて飛び付く。
もう構想は完璧。
まずは腕の骨を折る。
泣き叫ぶ女に「乱暴されたくなかったら大人しくしてろ」と言う。
女が大人しくなる。
犯す。
食べる。
これだけだ。
ほら……もう数センチで女の体に触れ
「………■■■■」
ることが出来なかった。
女に触れるはずだった俺の右手…いや、肩から先の部分が『消えている』。
なら左手で…!
「………■■■■」
左手も『消えてしまった』。
「……オイ、ドウユウコトダヨコレェェェェ!!!???」
俺の両手を『消す』?
馬鹿な。
血も出てなければ痛みもない。
余計に異常だろっ!!
チェンソーで切り取られたなら、まだ理解できる!
そこには痛みも血も普通に出る!
だけど…これはなんだ?
ただただ『消えている』。
「オ前…ナンダ?」
初めて女に対して食べるや犯す以外の感情を持つ。
しばらく忘れていた。
これが恐怖なのかもしれない。
「………すみません。厄介なので両腕を『消しました』。」
「元ニ戻セ」
「………できません」
もう元には戻らない?
なら一生このままなのか…?
「フザケンナ…フザケンナァァァァァァァァ!!!」
「………すみません。本当は貴方自体を『消せ』とお母さんに言われてるんだけど、最後の最後に異常じゃなくなるかもしれないから…でも、もうダメみたい…ね…」
意味が分からない。
なんだダメって。
全然大丈夫だろ。
「ムカツクナァ…ムカツクナァ…女ハ弱イ生キ物ナンダヨ!俺ニ犯サレ、喰ワレロッ!」
大丈夫。
まだ足がある。
とりあえず殺そう。
犯す時に面白くなくなるが仕方ない。
殺す。
「コロシテヤルッ!」
「………ごめんなさい。『イレイズ』」



「あ…終わった?」
「………はい。跡形もなく」
「じゃあ帰ろっか。『あいうえお』にはあまり居たくないでしょ」
「………ありがとう。無色くん」
佐倉翼は完全に『消えた』。
殺人をしてしまった『異常天才』は『天才』により処刑されるのが決まりだ。
前は恋さんがやっていたが、今、その執行者は死神ちゃんがやっている。
神子さんが与えた死神、という名前は似合い過ぎている。
それは俺が生神天才事務所に来るずっと前のお話。
『あいうえお』の元『E』の住人。
『消去の天才』生神死神。




第三章 『The God of Death』

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