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僕の人生が変わった日
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僕の人生が変わった日 1

どうしてこうなったのか、実はよく覚えていないんだ。あの日、あの瞬間が僕の人生を大きく変えることになるなんて、別に望んだわけではないのに、、、。僕は、普通にどこにでもいるような学生だ。ただ、人と接するのを得意か苦手かで答えると僕は後者の方だ。だから、人との関わりはできる限り避けてきたつもりだ。よく、人から言われるのは学校のクラス写真撮影なんかがあったりすると「こんなやついたっけ?」だ。ようするに目立たなくて暗い性格だ。
 
でも、不思議と暗さを理由にいじめられることはなかった。だからと言って悩みがなかったわけではない。人と接するのが苦手といっても人が嫌いとかそういうのじゃなく本当はずっと皆と気軽に話せる奴になりたいと悩んできたのだ。一応、人と話す努力はしたが普通に会話をしようと思えば思うほどプレッシャーがかかりうなずくだけがやっとですぐに会話が終わってしまう。そんな事を繰り返してる内にきずけば自分に話かけてくれるものがいなくなった。ぼくは確かに存在してるはずなのにまるで空気のような扱いだ。
いや空気の方がまだマシかもしれない。空気は実体がないから存在してないように感じるけどもしなくなったら大変だ。僕の場合はいなくなってもあまり誰も気にしないだろう。そんな事を日々繰り返し考えていた。そしていつもの様に学校が終わり帰宅しようと下駄箱で上履きから靴に履き替え外に出ると雨が降り始めた。そういえば傘もってないんだった。今日は濡れて帰るしかないな。
「はぁ〜、こうなったらどうせ濡れるんだから走らないで普通に歩いて帰ろう。」
などと一人ごとを呟きながら学校を後にした。
僕の家は学校から歩いて二十分ほどだ。帰る時はだいたい橋がある道を通って帰っている。その橋の手前に丁度さしかかった時だった。いつもとは違う様子に気付く、そう雨で橋の下の川が増水していて凄い勢いで何かが流されていたのだ。最初はなにげなく見ていたが次第に動物の鳴き声が聞こえ始めてきた。僕は橋の欄干に近づきよく見ようと手をかけ身を乗り出した。
「ミャオ、ミャーオ、ミャオ」
橋の下に見えてきたのはダンボールの箱に入った子猫だった。
僕は正直どうしよう、どうしたらいいんだと迷ってしまった。
でも、次の瞬間には欄干に手をかけ足を持ち上げて飛び越え川に向かって飛び込んでいたのだ。その瞬間誰かが「あぶない、この川の勢いじゃやめた方がいいぞ。」
と叫んだがもう飛び込んでしまっていた。
僕は子猫を助けようと必死に泳いだがどんどん流されてしまう。もともと泳ぎがヘタなため徐々に溺れ始める。「くるっしい、かはっ誰か助けて」




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