交差世界(アニメ・ゲームキャラ全般) 31
「残念だが出所した後に罪人さんはラップなんてやってる暇なんてないぜ?半年の保護監察に与えられる仕事は食品衛生監視員だからな」
「ハハッ、まともな仕事じゃないか。やったなギャングスタ」
「ナナッ!?二人ともオレサマのことを侮辱しやがっテ〜」
…
「よっ、お疲れさん。ほいコーヒー」
「ありがとう」
「なぁ、最近妙な噂が流行ってるんだが知ってっか?」
「…?知らないな」
「なんでもサンアンドレアス郊外で人が襲われたらしいぜ。それもデカい昆虫に」
「昆虫だと?」
「あぁ。どデカい蟻に蜘蛛だとさ」
「信じられないんだが?」
――ゴゴッ
「ん?なんか言ったか?」
「なにも言ってないぞ?」
――ゴゴゴゴッ
「なんだ?地震か?」「それに悲鳴っぽいのも聞こえないか?」
――ゴゴゴゴゴ!!
「!?近づいてくる!」
爆音と共に壁が破壊され、外の公園が見えた。そこでは巨大な昆虫が群れを成し逃げ惑う人々を襲っていた。
さながら地獄絵図だ。赤い蟻が人を切り裂き、黒い蟻は尾から出る体液の様な液体を飛ばす。それを浴びた人は例外なく溶けてしまった。
それに加えて巨大な蜘蛛。糸を飛ばし人を巻き付けている。
「おっおい!どうする…ギャ!?」
横の奴が食われやがった!くそっ!
―やってやる!!
……同時刻、サンアンドレアス郊外
スモークからの電話を受けてリバティシティから戻ってきたはいいが…どうすりゃいいんた?
今にも取れそうなハンドルに突っ伏すが全然いい考えが浮かばねぇ。
「…なんだありゃ?」
なんとなく外を見てると遠くの方に何かが見えた。
「…アリ?遂に俺もガタがきたのか?あんなにデカい筈がねぇ」
俺は何も見なかったことにし、ロスサントスへ急いだ。
…
「なんじゃこりゃぁーー!!」
ロスサントスはいやサンアンドレアスは瓦礫の山と化していた…
くそっ何がどうなってやがる!俺の家が、ライダーが、スウィートが、ビッグ・スモークが……
「チックショーーー!!!」
俺以外誰も…誰も居ない…どうして…?
「くっ…くそぉ…」
…ええい!泣いててもしょうがない。他に生きてる奴を捜してみよう。
…
「ここは…ロスサントス警察署か。ここも酷い…」
辺り一面死体、死体、死体…それも死に方が普通じゃない。
肢体はバラバラにされ、肉塊はそこらに飛び散ってしまっている。そして何かの糸に巻かれた人も同数倒れている。さらに強い酸でもかけられたのか体の一部が溶けているのもある。
「誰か…無事な奴はいねぇのか…」
―ガラガラッ