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ドラゴンクエスト[〜それから〜
その他リレー小説 - 二次創作

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ドラゴンクエスト[〜それから〜 25

「見られては仕方ない…」
ドンという大きな音と共に上から埃が落ちてきたかと思うと、次の瞬間天井からカンダタと無数の斧が落ちてきた。
――避けきれない!!
「くっ…」
ヤンガスの両肩に斧が突き刺さり、反動で握っていた斧を落とした。
「クックックック…勝負はついたなヤンガスよ」
「くっ傷が深い…仕方ない…」目を瞑るとヤンガスの肌の色が青くなっていった。
光にまだ目が慣れていないカンダタはそれに気付かぬまま、余裕の笑みを浮かべ、ヤンガスへ歩み寄る。
ドックン!!!
「何だ今の音は!?」
カンダタは辺りを見渡すが何も見当たらない、不気味に思いながらヤンガスの方を振りかえった。
「…ド、ドラゴン!?」
「グオオォォオ!!」
鋭い爪がカンダタの胸をえぐった。
「ぐああ!」
胸への衝撃で床にごろごろ転がるカンダタを、ドラゴンは硬い鱗に覆われた尾で掬い上げた。
「うわああッ!」
宙を舞うカンダタ。
ダメージを軽減させる為カンダタは素早く受け身をとる。
「ゴホッゴホッ…化け物め…ぺッ!」
カンダタは血を吐き捨て、床に刺さった斧を両手にとるとドラゴンに襲いかかった。
「うりゃぁぁぁ!!!」
ドラゴンは遊んでいるかのように、襲いかかるカンダタを払い飛ばす。
「グォォォ…」
カンダタは幾度もドラゴンに襲いかかるが、その度に返り打ちにあう。
何度も叩かれた斧はひび割れ、その精度は落ちカンダタの体力にも疲れが現れてきた。
「俺の負けだ…」
床をみつめたまま両手に持った斧を落としひざまづいた。
「カンダタ逃げろ!!」
部屋に入ってきたゲルダが叫ぶ。

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