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同じ空の下で…〜空はいつまでも…2nd〜
恋愛リレー小説 - 少年/少女

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同じ空の下で…〜空はいつまでも…2nd〜 7

真保さんは、ため息をした後、ゆっくりと僕らに聞こえるように大きな声で説明をした。
「何故、演劇をするのかという愚問に今から答えようと思います」
相変わらず、口が悪い真保さんの演説に耳を傾ける事にした。
「はい、12/15にある絹井市主催の『絹井文化大会』の演劇部門に出場せよと校長から命令
が下ったからなのよ」
「何故、演劇部門なんですか?」
クラスメイト女子Aが真保さんに質問をする。
「それは、我が絹井高校の宿敵、絹井西高校が演劇部門にエントリーしたからよ!!」
「別に、宿敵でもなんでもないじゃん」
「黙れ!ヘタレ小泉!!」
「ヘ、ヘタレって…」
なんか、熱血なんですけど真保さん?
「彩に負けるわけには、いかないのよ!!」
「えっと、彩って…誰ですか?」
「ヘタレには、関係ないでしょ!!」
ヒドッ!
「とにかく、私たちは優勝しなければならないのよ!!」
かくして、真保さん率いる我がクラスは演劇の準備をしだした。
「私が脚本兼監督よ!」
そう言って真保さんは、退かないのである。
「明日、みんなの役割を発表するから期待してて待っていてね」
期待はしてないんだけどね…
みっちゃんは、どう思ってるのかな?
演劇には、興味があるのかな?
ねぇ、教えてよみっちゃん。


「ふーん、演劇ねぇ」
コタツに暖まりながら美香さんはお茶を飲んでいた。
「ホント、面倒臭いですよ」
うん、これからの事を考えると面倒だな。
「何、言ってるの!まだ、何もしてないじゃない」
あれ、意外にまともな事を言ってる。
「それに、僕好きだよ演劇とかアニメとか」
へぇー、アニメ好きなんだ…
「…って、アニメは関係ないじゃないですか!」
「ぶぅー、アニメ好きはダメなの?」
「いや、ダメって事はないですけど…
あれ?荷物を取りに行った時にアニメ系な荷物なかったような…」
「僕は、見るのが好きなだけだからグッズはないんだよ」
「そうですか…そういえば、美香さんは僕が学校に行っている間は何しているんですか?」
「今は、ゴロゴロしてるね。
でも、そろそろ単位がヤバイから大学に行かないといけないんだよね」
「えっ、美香さんって大学生だったんですか!?」
正直驚いた。
今の今まで僕は美香さんをニートだと思っていた。
でも、光熱費とか色々あるんで大学にちゃんと行ってくださいよ」
「ぶー、家賃と水道光熱費は半分半分で分けるって、決めたから良いじゃない」
「ダメです!ちゃんと、行ってください」
「解りました。じゃあ、今から夕御飯を作りますよー」
美香さんは、台所に向かうため立った。
「あっ、僕も手伝いますよ」
僕も夕御飯を作るため台所に向かった。


12/9(水)
朝のホームルーム中に真保さんがみんなに冊子を配り出した。
「はい。これが、私たちのクラスがやる演劇よ」

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