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同じ空の下で…〜空はいつまでも…2nd〜
恋愛リレー小説 - 少年/少女

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同じ空の下で…〜空はいつまでも…2nd〜 2

「その、みっちゃんというのもやめて…」
「えっ、何言ってんだよ…みっちゃんはみっちゃんだろ」
僕の目から涙が溢れ出していた。
「すぐ泣くのも、やめてよ!!」
確かに僕は泣いていて、おまけに泣き虫だけど…
みっちゃんそれで何かを言った事なんてないじゃないか…
「もう別れよう…『小泉君』」
えっ……いつも僕の事を『マーくん』って呼んでくれるのに…さっき『小泉』と僕を呼んだ。
別れるって、なんだよ。
「嫌だよ!みっちゃん!!僕、泣くのも甘えるのもやめるから、何処にも行かないでよ!!」
「そういう所に、ついていけなくなったの…じゃあね」
みっちゃんは、僕の目の前から去っていた。
「みっちゃん…何でだよ……みっちゃん、みっちゃん」
僕は、ただ泣いていた。
みっちゃん……僕が悪かったの?教えてよ…みっちゃん。

僕はフラフラとアパートを出て行った。
外は雪が降っていた。
「寒い…」
寒いのは外ではなく、僕の心だった。
僕は、ただ悲しかった。
僕にとって、みっちゃんは全てだったのだ。
嬉しい時も悲しい時も、いつも、みっちゃんは傍にいてくれた。
僕は、みっちゃんのためだったら人を殺せる。みっちゃんのためなら総理大臣にだって、なってみせると思っていた。
その、みっちゃんが僕から離れた。あっという間の出来事だった。
「みっちゃん……みっちゃん…」
僕は今でも大好きな人の名を泣きながら呟いていた。
「あれ、ここは…」
いつの間にか、暁美海に来ていた。
夏の暁美海は観光客や地元の人で賑わうが冬の暁美海には、寂しいぐらい人がいない…
「夏に、一緒に来たね…みっちゃん」
寂しい……このまま何もない海に消えてしまいたいぐらいだ。
「そうだ……こんな、みっちゃんのいない世界なんて、居ても仕方がないや」
僕は誰もいない海へと足を進めた。
「あれ?」
沖の方に、先客がいる…僕と同じ事を考えているのかな?
「良かった…一人じゃないや」
見ていると、なんだか違う。とても苦しそうだ。

「もしかして、溺れてるの」
僕は、気が付いたら服を脱ぎ捨てていた。
そして、溺れている人の方へ足を駆けた。
海水の冷たさが僕を襲う。でも、構っていられない…
溺れている人の所に辿り着いた。
水中の中で暴れ回っているこれじゃ、助けられない。
声をかけて落ち着かせないと。
「もう、大丈夫だよ。だから落ち着いて」
それでも、暴れるのは治まらない。
「僕がいるよ。アナタを助けるためにいるから…」
「ホント?一緒にいてくれる」
女の人の声!?

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