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ごめんね…
恋愛リレー小説 - 悲恋

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ごめんね… 1

もう少しで別れて2ヶ月経つ……
これからお互いに違う大学に行くんだよね。くよくよしてるのきっと俺だけだよね。
まだ、ずっと引きずっててごめんね。
別れて1ヶ月は、周りに強がって「全然、大丈夫」「別れて良かった」「かわいくないし付き合ってて損した」とか言ってた………
バカみたいだね。



「結婚するー―」
「だいすきー―」
「ずっと一緒」
って何回も何回も言って……二人で笑ってた。


ずっー――――と一緒だと思ってた。
 付き合って最初の日ちょっと照れくさくて、側になかなか寄れなくて、話もどぎまぎしてた。


女の子を女と意識するってことが、こんなにも自分を駄目にするんだと、始めて知ったんだよね。
現に俺・・あの時見た映画の内容、ぜんぜん覚えてはいないんだ。
でも君は、僕の横で声を出して笑っていたよね?
あの可愛い笑顔・・今でも覚えているんだ。

吹き出した時に、君の唇から飛び散った飛沫・・・
俺の手の平に飛んできた・・・

知らないだろ?
俺はそっとその飛沫を口に運んだのを・・・

好きだったんだ。
あの日からずっと、俺は君の笑顔無しではいられなくなったんだ。

君から映画を誘われたあの日、俺は"仕方ないな・・"みたいな、渋々付合うような態度取ったと思うよ。
確かに君とはろくに話したこともなくて、顔すらよく覚えてはいなかったんだ。
"こんな子、クラスにいたっけ?"てなもんだったけど、女の子と2人で映画を観るということ自体に俺は憧れを持っていたんだ。
何せ俺は、中学まで男子校で育ち、家だって男兄弟ばかりだったからね。

だから並んで映画を観たあの日・・君にドキドキしたというより、横にいい臭いがするという現実に興奮していたんだ。

君の笑顔を見る前の俺は、こんなもんだったんだ。


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