tomoka 2
これって興味無いってことなのかなぁ…」
香はどう思う?って聞かれたけど…
答えずらいよ、それは。
朋子にこんな顔をさせるなんて、なんてヤツだって思ったけど、何故だかあたしはアキラに興味を持った。
女慣れしてるのか、彼女がいるのか。もしくは別に好きな人がいるのか…
ただの恥ずかしがりやなのか。
「一回、会ってみたいな。」
そのアキラってヤツに。
朋子はあたしの言葉にビックリしたみたいだったけど、好きになっちゃダメだよ?と言ってアキラのことを教えてくれた。
おんなじ大学とは言っても、何千人もいる中から探し出すのは無理だと思っていた。
でも意外なところから、あたしはアキラに辿りついた。
「えーと、今日は雨の中あたしのために、みんな集まってくれてありがとう」
明日はあたしの22才の誕生日。
サークルのみんなが集まってくれてお祝いしてくれた。
付き合いも4年目になると、何も言わなくても通じあえるような気になる。
同じ学年の子たちと飲むのが一番楽しい、って思う。
気は使わなくていいし、ノリはいいし。
何よりみんな良いヤツらだから。
大学で初めて飲み会に行って、これが普通だと思っていたけれど、どうやら違うみたいで。
他と比べると、あたしたちのサークルはずいぶん飲みが激しいらしい。
だから気が付くとたいていの場合酷いことになっていて…
「かおり、あのさ…」
普段はクールな感じの直樹が絡んできたのは、二次会のお店に移動したころだった。
「なによ〜、もう酔ってんの?」
まだ早いじゃ〜ん、飲も?とグラスを持つと、直樹も持ってくれて。
鈍い音を立ててグラスを合わせると一口飲む。
「あのさ、…こないだ学校でかおりと会ったじゃん?」
あたしは酔った頭をフル回転させて記憶を引っ張り出す。
「こないだ…って、あー、うん会ったね。」
偶然すぎてビックリだったよ〜と答えると、直樹はまだ何か言いたいみたいで。
「その時さ、かおりと一緒のコいた…じゃん?」
あたしは勘が良い方だと自分でも思う。
「そのコ…可愛かったよね。」
ブルータス、お前もか…
「直樹は分かりやすいね〜」
と言うと、だよね〜と返された。