月の光 3
彼は一瞬、戸惑いの表情を浮かべた。
でも…すぐ優しい微笑みを浮かべ。
「光栄ですよ…凄く光栄です、でもね……」
「わかってます!」
私の瞳からは涙が溢れる寸前だった。
「ただ…伝えたかっただけなんです…
迷惑かけて…ごめんなさい。」
「僕の方こそ…ごめん…」
彼は本当に済まなそうな顔してる。
「に…新倉さんは…悪くありません…本当にごめんなさい」
泣いちゃダメだ。
泣いたら…彼が苦しんじゃう。
私は頑張ってニッコリと微笑みを浮かべた。
「さよなら…」
そう言って私はその場を後にした。
*****翌日:学校*****
「舞桜…どうしたの?ため息なんかついて…」
机に両肘をついてぼぉーとしてたら…親友の沙織が話しかけてきた。
「あ…沙織…何でもないよ…」
私は作り笑顔を沙織の方に向けた。