結婚する条件 2
「じゃあ、先輩お先です」
一階につくと、可愛く手を振って、彼女は小走りで走っていった。
そんな彼女に向かい小さく思う。
転べ・・・と
心がささくれ立っていると自分でも思う。
彼女には何の罪もないのは分かってはいた。。
だけど・・・どこかしらで人の幸福を喜べなくなった自分は確かに存在していた。
結婚か・・・
それがゴールだとは決して思ってはいなかった。
そこから始めるのだと幾人もの経験者から聞いてはいた。
だけど・・・例えそれで失敗したとしても、
自分にとってそこがゴールであったとしても、それはそれでいいとさえ思えた。