「お兄ちゃんこれで良いかな？」
「ええと・・・・・・多分合ってるよ。」
「さっきからお兄ちゃん何してるの？」
「自分の宿題やってるんだ。」
「そっか。ごめんね。」
「良いよ。毎年のことだから。」
結局朝５時過ぎまで茜に付き合った。

「３分の１・・・終わったよ・・・・・・」
「そうか・・・じゃあ少し寝れば？」
「そしたら起きれないかも。」
「じゃあ机借りるぞ。７時に起こせばいい？」
「うん。」
すると茜は一瞬で熟睡状態に突入していった様だ。
「さて、僕はもう１ページやるかな。」
「６人でじゃんけんして２人が勝つ確率は・・・・・・」
と１ページ終わると７時だ。
「茜、おい茜起きろ！」
「お兄ちゃん・・・・・・」
「起きろ。朝食べに行くぞ。」
「うん。」
ガチャ
お姉ちゃんが入ってきた。
「あらあら二人とも徹夜ご苦労様。そろそろ朝ごはんできるってママが言ってたわよ。」
「あ、舞お姉ちゃん。」
「じゃあ僕は先に行ってるよ。」
「待ってよぉ。」
「だって着替えるだろ。」
「あ、そうだった。」
「さてと、英語を片づけるか。」
僕の宿題の量、決して少ないとはいえない。仕方がないので早いうちに片づけよう。
３０分後
「お兄ちゃ〜ん。」
「沙耶か？どうした？」
「宿題教えて。」
まあ仕方ないか。
「入って良いよ。」
「これ〜。」
「tell　us　about　U.K.」
なるほど。
「U.K.って何だかわかるか？」
「わかんな〜い。」
「United　Kingdomの略だよ。調べてごらん。」
「連合・・・王国・・・？」
「そこから転じてイギリスだよ。」
「何で？」
「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国。」
「へ〜え。」
沙耶が戻って３０分後
「お兄ちゃん。」
「茜か？何？」
「１５８２年織田信長が死んだのは？」
「答え言って良い？」
「１５８２年って長篠の戦いとか色々あるんだもん。」
「本能寺の変だけど・・・・・・教科書ちゃんと読め。」
「はぁーい。」
さらに２０分後、又沙耶が来た。
「円の面積の求め方ってなんだっけ？」
「半径×半径×π。」
「ありがと〜。」
「沙耶、英数は僕に聞かない方が良いかも。」
「舞お姉ちゃん勉強中だも〜ん。」
「僕は？」
「お兄ちゃんは〜勉強中でも教えてくれるし〜絶対怒らないもん。」
当たっている。
「お兄ちゃ〜ん。」
「お兄ちゃん。」
沙耶と茜がひっきりなしにやって来る。
「ああもう！」
僕は鍵を閉めようとしたがさすがにそれは可愛そうだと思い、リビングに向かった。そして茜と沙耶の部屋に行き二人を呼び、さらにお姉ちゃんも道連れにした。こうすれば二人も僕ばかりには聞かないだろう。
しかし、この考えは甘かった。
「ねえ〜舞お姉ちゃ〜ん。」
「沙耶、ちょっと待ってね。」
「いいよ。お兄ちゃ〜んここ教えて〜。」
結局僕が集中砲火を浴びた。
「お姉ちゃん手伝ってよ……。」
「私は受験生なんだからね。」