初体験はお姉ちゃんそして…… 101
「お兄ちゃん?お兄ちゃんてばぁ!!」
「もう降参……」
「そう?じゃあ私がこのままの状態で遊ぶねぇ。」
茜は僕の体に乗ってきたのだ。
「茜…何を…」
「お兄ちゃんが降参なら私が勝手にやるからぁ。お兄ちゃんは何もしなくて良いよぉ。」
「勘弁して…お願い……」
「あ、お兄ちゃん!お兄ちゃん!!!」
「しっかりしてよぉ!わたしがわるかったよぉぉ!!」
「……え?」
「気が付いた?お兄ちゃん気絶してたんだよ。」
「また?そんなに僕って……」
「お兄ちゃんこの通り御免なさい。」
茜はベッドを降り土下座した。
「本当に……」
「土下座なんて簡単にしないほうがいいぞ。」
「許してくれるの?」
「茜は何に対して謝ってるの?」
「お兄ちゃんの事考えないで……無茶したこと……」
「そうか。反省してる?」
「うん……」
茜は涙を流しながら続けた。
「お兄ちゃん…私どんな罰でも受けるから……嫌いにだけは…ならないで……」
「罰…か。そんな事言われても……」
「死ねとかじゃなかったら何でも……今デート中止でもいいしぃ、気が済むまで殴ってもぉ、裸のまま外に連れ出しても……何されても絶対抵抗しないし文句も言わないから……」
「そこまで残酷なことはしないけど……」
「でもお兄ちゃんに何か罰を受けないと……」
「じゃあ一つ貸しにしておくよ。」
「借りばっかりだよぉ。」
「そうかな?」
「返しきれないからぁ……だから……」
「じゃあ朝になったら帰ろう。」
「それが罰?」
「そう。本当は明日一日遊ぶつもりだったから。」
「ありがと……」
「お礼を言われる事はしてないと思うよ。」
「でも…絶対お兄ちゃんに怒られると思った。」
「そうだね。僕も怒ろうかと思ったけど……」
「けど?」
「茜にこれ以上泣かれたくなかったよ。」
「お兄ちゃん、本当にごめんなさい。」
「もう良いよ。」
「うわあぁぁ〜ん。」
「茜、どうした?」
茜は僕の胸に抱きついて号泣し始めた。
「ちょっと、茜!」
「うあぁぁぁ〜ん。」
仕方がないので茜が鳴き止むまで我慢することにした。
「うぐぅお兄ちゃん…ひっく…」
茜の涙はとどまることを知らずに出てくる。
「茜、大丈夫?」
「ううぅ……もうちょっと……」
「しばらくこうしてても良いよ。」
僕は茜を抱きしめた。
「……私…約束…破った…。」
「何を?」
「お兄ちゃんに……痛い事した……」
「それで泣いてたのか?」
「もう何も考えられなかった……」
「もう大丈夫だろ。」
「うん。」
「じゃあもう寝な。」
「……お兄ちゃんは?」
「ちょっと出てくる。」
「……そう。オートロックだから鍵持って行ってね。テレビの上に置いてあるから。」
「うん。お休み。」