幼妻のアブない日常 174
しばらくベッドで抱き合いながらまったりして、時間が近づいたころに服を着なおし、撮影場所のプールに向かう。
「広いんですね」
「今からここを貸し切りで結衣子ちゃんの撮影をするからね」
三津さんは煙草をくわえ、優しく微笑む。
「アイツはどうだった?男にしてやってくれたか?」
「私でいいのか…」
「結衣子ちゃんのファンだからな、旦那さんには申し訳ないけど、一肌脱いでくれれば一人前になれると思うんだ」
「仕事のことは分かりませんけど…そっちの面ではかなり頑張ってくれましたよ…」
「それじゃあ?…」
「ええ…彼はもう立派な“男”ですよ…」
「ほぉ〜さすが結衣子ちゃんだ…今までいくらそんな機会を作っても、なかなか上手くはいかなかったんだよ…」
「勝くんから聞きましたは…今日のことも三津さんが手回しして下さったんですよね?…」
「まあね…いい女の一人や二人抱けなきゃこの世界では生きていけんよ。そういう意味では、結衣子ちゃんに感謝しないとな」
「三津さんにも…」
プールでの撮影の熱は冷めず。
三津さんもいいお歳にもかかわらず下半身はたくましいものだ。
「俺なんて、大丈夫だよ」
「いえ、私の気持ちです」
あんなに好青年の勝くんを抱かして貰えて、感謝したいのは私の方だもの…
私に出来ることといったら、この位しか無いものね…
「これから井上と約束してるんじゃないのか?…」
「いいんですよそんなことは…今は三津さんのことだけ考えさせてください…」
「俺なんか…撮影対象の女は抱かない主義なんだが…」
「求められたら断らない、ですよね?」
「杏子あたりから聞いたかな…まあ、押しには弱いから…な」
三津さんの奥様は伝説の女優と言われた方。
その奥様は最初の撮影で三津さんに引き込まれ、恋に落ちたと聞く…