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開拓の星
官能リレー小説 - SF

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開拓の星 10


ザスタはそう言うなり、サリナを自分の胸の中へと導いた。
あの頃とは違う、たくましい男の胸板にサリナはザスタへの怒りも吹き飛んでしまう。
だけどそれを表に出すのは悔しいからこう言い返す。

「もう、仕方ないわねっ。
 朝まで付き合ってあげるから、しっかり抱きしめなさいよ?」

そしてサリナは次の日の朝まで、とびっきりの特等席で心地よい眠りにつくのであった。

――――

次の日の朝。ザスタはサリナが仕事、ルッカが勉強の時間になるまで家族団欒のひと時を楽しんだ。
・・・が。2人がいなくなると、急にやることがなくなった。
いくら未開拓の星にコロニーを開いて住めるようになったとは言っても、ヒトの手がいらなくなったわけではない。
ザスタだけは最後の男ということで免除されているが、この時間、コロニーの住人たちはそれぞれ己の仕事を全うしている。
子作り専門のザスタは、暇のできる昼休みか勤務終了まで何もすることがないのである。
ちなみにヒマだから仕事を手伝いたいと言ったら、コロニーのまとめ役であるメリナの『とんでもない』の一言で却下された。

「あー、ヒマだーっ!」

そう言いながらベッドの上で背伸びするザスタ。
誰か自分と同じようにヒマを持て余していたら・・・。
そう考えたその時だった。
彼の頭脳に名案がひらめいた。

「そーだっ!今、働いてないヤツのところに行けばいいんだっ!」

このコロニーは不測の事態に対応するため、24時間体制で動いている。
当然、日中(コロニーの時間帯で)働くものもいれば、夜間働いているものもいるわけで。
それに子作りという名目なら言い訳も立つ。
退屈で死にそうだったザスタは、ベッドから立ち上がるとさっそく寝ているであろう女の子たちを襲うべく、自分の部屋を後にした。
「確か今寝てるのはグロリアだな。」
彼女の部屋へたどり着くとザスタは自分専用のマスターキーで扉を開く。
扉が音も無く開き、彼が入る。
女らしい可愛い内装の部屋だ。
グロリアは警備担当で、長身で引き締まった、Hっぽさと格好良さを併せ持った肉体の持ち主だ。
ベッドの上には、すやすやと寝息をたてるグロリアの姿があった。

「ひょほっ。」
ザスタは思わず喜んだ。
グロリアの癖で、オナニーした後はそのまま裸で眠ってしまうのだ。

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