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もしも…
官能リレー小説 - SF

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もしも… 4

 素敵な奈々さんと抱き合っている、彼女の体温が伝わってくる、彼女の好意が伝わってくる。
 好きな奈々さんを抱きしめている、僕の心臓がバクバク言っている。
 奈々さんがゆっくりと顔を近づけてきた。さっき僕にフェラしてた時のような、可愛くふざけたような面持ちではなく、どこか緊張した面持ちで。
 僕も、奈々さんが欲しくてたまらない。奈々さんが好きだ。ゆっくりと顔を近づけ、彼女の唇と僕の唇を合わせる。
 最初は唇を合わせるキスだ。だけど、お互いをさらに求めて、吸い付き合うようになって。
 奈々さんがそっと舌を僕の口の中に入れてくる。歯茎をついばんだりされて、最初は驚いたけど、でも拒む気は起きなかった。それどころか、僕も彼女の舌に自分の舌を絡めていた。僕も知識だけだった、舌を絡め合うキス。
 互いの唾液を交換し合うように、お互いを優しく吸いあうように、僕たちのキスは続いた。
 お互いの息遣い、体が動くときのかすかな音、口の中からの唾液や舌によるちゅるちゅるという微かな音。
 僕達は静かに、お互いを感じあった。

 密着すると、僕の感覚はより鋭くなる。奈々さんの好意が、恋心が、欲情が、より強く伝わってくるし、僕もそれに感覚を返す。
 その間も、お互いの唾液を交換し合う濃密なキスを続けていた。
 目の前の奈々さんは、少しずつのぼせたように赤くなって来て、それが無性に可愛くて仕方ない。その気持ちも併せて送ると、奈々さんは僕に抱き着いたまま押し倒してきた。

「ねぇ、高野さん…わかるでしょ、私の心臓の音。こんなにドキドキしてるんですよ」
「僕も憧れてた奈々さんとこうなれるなんて嬉しくて嬉しくて、心臓が破裂するんじゃないかってくらいドキドキしてます」

 ぴったりとくっついていると、本当に奈々さんの体温と一緒に、心臓の鼓動も感じ取れた。
 同じように、僕の体温や鼓動を奈々さんも感じてくれている。
 お互いに、まるで熊の心臓でも載せているかのようにドクンドクンと言っている。
 奈々さんとこうなっているだけで、もう夢のようで、頭もとろけそうだ。
 しっかりと抱き着いて、互いを感じあっていた時間はどれだけだったのか。
 僕の感覚は、奈々さんが僕を欲している事も感じ取っていた。もちろん、僕も同じくらい彼女を欲している。その気持ちも送り込む。


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