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もしも…
官能リレー小説 - SF

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もしも… 3

すると、ちょっと恥ずかしい、でも嬉しい、そんな気持ちが伝わってきた。
さらに、僕がおいしい食事を楽しんでいるのを見て、小松さんの嬉しさが増している。

「小松さんみたいな方に食べさせてもらえるなんて、幸せです」
「まあ」
「怪我したのが不運だと思えないのは、小松さんのおかげですよ」

可愛いし、素敵だし、小松さんと知り合えただけでも、すごく幸せ。

「小松さんと知り合えて、怪我した不運が吹っ飛びましたよ。『禍福は糾える縄の如し』ってこういう事を言うんですね」
「もう、高野さんったら。でも私達看護師からすると、誰も怪我しないで欲しいんですよ。怪我をして、辛い思いをされる方はいっぱいいますから」
「ごめんごめん。そうだよね。贅沢だよね。でも小松さんが素敵な女性なのは本心ですよ」

僕はお世辞は苦手だ。小松さんが素敵なのは本当で、だからこそ素で言えるし、その気持ちをそのまま彼女に送信できる。
彼女の中で、僕の言葉と送信とで彼女の好感と喜びが増していくのが僕にも感じ取れた。
幸せな夕食のひと時はこうして流れ…
食べ終えた僕を名残惜しそうに見ながら、小松さんは戻っていった。
残念そうな感情がありありと感じ取れるので、「また会えますよ」と言ってあげ、期待する気持ちも送っておいた。


夜遅く……奈々さんが僕に跨って、騎乗位で腰を振っている……ああ、気持ちいい……
そこで目が覚めた。ちゃぷちゃぷとかすかな音、そしてペニスが気持ちいい。
布団がこんもりと膨れ上がり、誰かが僕のペニスをしゃぶってる…
めくり上げるとそこにいたのは。

「奈々さん?」
「ふふ、来ちゃいました」

まさか奈々さんが夜這いしてくれるなんて。本当にフェラしてくれるとは思わなかった。
あまりにも嬉しくて嬉しくて、幸せだ。嬉しすぎて、自分の気持ちがどれほど彼女に流れ込んでいたか、この時の僕はまだ気づいていなかった。
奈々さんは、ニコッと微笑むと、ちょっとイタズラするように言った。

「私が入って来た時、奈々さん…奈々さん…って寝言でも言ってくれてたんですよ?どんな夢を見てくれてたんですか?」
「え、その…奈々さんと、デートする夢を」

そのまま言うのは恥ずかしくて、ちょっとごまかしてしまう。
奈々さんが、嬉しそうな、ほっとしたような顔で言った。

「来てよかった」
「奈々さんっ」

思わず引き寄せて、抱きしめる。

 ほんのりとした女性らしい甘い匂い。
 ナース服に包まれた細すぎない身体は、女性らしい柔らかさと暖かさで。
 抱きしめられた奈々さんも、逆らう事も無く僕の事を抱き返してきた。

「高野さん…」
「奈々さん……」

 明らかに彼女の気持ちも好意で昂ってるのが、あの力に頼らなくてもわかってしまう。
 そして、僕の感覚は彼女の中の好意と期待も伝えて来ていた。僕も、同じ気持ちを送り返す。

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