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もしも…
官能リレー小説 - SF

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もしも… 2

 看護師さん、それも小松さんみたいな可愛い人にしてもらえた、感激で脱力してた。
 俺の満足感と幸せな気持ちが、彼女の中にも伝わって……

 小松さんは射精を終えた俺のムスコを、いとおしそうに綺麗にしてくれて、全身をとても丁寧に拭ってくれた。

「高野さん、今はこれだけしかしてあげられませんけど……お大事に」
「あり……がとう……」

 俺に服を着せた後、最後に初々しい声と言葉と微笑みを残して小松さんは次の仕事に行った。



「まさか……こんなことして貰えるなんて……」

 一人残された俺は、喜びをかみしめるのだった。
これなら、小松さんをゲットできる…?
他にも試してみよう。

そう思ったが、すぐに誰か美人さんが来るわけでもない。ナースコールをすれば小松さんか誰かが来るとは思うけど、とりあえず周囲の感覚に神経を集中してみる。
すると、隣の部屋の女性達の感情が、おぼろげに伝わってくる。
一人は、病状が思わしくないのか辛そうな感じ。
もう一人は、その人を見舞っているのか、同情し、励まそうという気持ち。
応援する気持ちを送った後、彼女たちの気持ちがかすかに上向いたのを感じたので感覚を外す。
聴覚と違って、自分の意志でこの感覚を切ることがができるのはありがたい。
その後も、何度かこの感覚のスイッチを入れると、部屋の前を通った女性患者や女性看護師さんの気持ちが伝わってくる。
治ろうと頑張る気持ちだったり、仕事疲れした自分を奮い立たせる気持ち、仕事に追われたり、急患で切迫した気持ちが伝わってくる事もあった。
それらに応援や共感を送ると、彼女たちの気持ちがかすかに上向くんだ。僕の気持ちの強さの1/10ほどが作用するだけだから、仕方ないんだけど、それでも応援してあげたい。

日が暮れて、僕は退屈しのぎにテレビを見ていた。そろそろおなかがすいたと思っていると、小松さんが夕食を運んできた。
ちょうど感覚のスイッチを入れていたので、彼女が部屋に来るのが分かった。
なんだか嬉しそうで、何かを楽しみにしているような感じだった。

「高野さん、お夕食ですよ」
「はーい!」

小松さんは夕食を載せた台車を押して入ってきた。
彼女が持ってきてくれただけでも、なんだか嬉しい。そして、ちょっと期待してしまう。

小松さん…大好きです…
僕は素直な気持ちを込めて、送る。
小松さんはちょっとほほを赤らめた。幸せそうな気持ちになったのが、見た目にも感覚にも伝わってくる。

「食べさせてあげますね」
「お願いします」

今の僕は、怪我で両手とも思うように動かない。ありがたく食べさせてもらうことにした。
この病院の食事は、薄味だけどおいしい。小松さんみたいな人がかいがいしく食べさせてくれるのだから、尚更だ。
かいがいしく世話してくれる姿も素敵だし、その気持ちも送る。

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