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超合体★アクメロボ ガングリオン
官能リレー小説 - SF

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超合体★アクメロボ ガングリオン 23

芽衣「ひっく…。ひっく…」

泣きじゃくりながら歩道を駆ける芽衣の心中は複雑だった。
宇宙からの侵略という大事件があり、せっかく再会できたのにどこかよそよそしい彩音に対するやるかたない不満。
自分が一番の親友だと思っていた少女を男性に奪われたという悲しさ。
彩音がいつの間にかあんなイケメンをゲットしていたという妬ましさ、羨ましさ。
そして彩音とコリンの夫婦喧嘩のようなくだけた会話に身の置き場のなさを感じてしまい、思わず飛び出してしまったのだ。

(ぐすっ。彩音ちゃんなんか…大ッ嫌い!!)

とめどもなくこぼれ落ちる涙で街の風景も歪んでいる。
芽衣が曲がり角を曲がろうとした、その時。

芽衣「きゃあああああっ!!」

いきなり物陰から伸びた腕に芽衣は抱きすくめられた。
驚いて振り向くと、サングラスをかけた長身の男が自分を捕まえている。

芽衣「あ、あなた誰…?!」
シャルル「お嬢さん。僕と一緒に素敵な世界へ参りませう」

シャルルはサングラスを外して微笑んだ。白い歯がキラリ、と光る。

(イ…イケメンだわっ!!)

がばっ!!
情緒不安定になっていた芽衣は、自分からシャルルに抱きついた。

芽衣「ど…何処へでも連れてって下さいっ!!」
シャルル「え…っ?」

てっきり抵抗されると思って麻酔スプレーを胸ポケットに用意していたシャルルはいささか拍子抜けしてしまった。

(やはりな…!! 私の睨んだ通りだ。この街のメスどもは皆一様にアクメパワーが強い! このサングラス型スカウターで計測する限り、他の地域のメスの5倍はある!! コリンが此処にやって来た理由がわかったぞ!!)

気を取り直しつつシャルルは自分の勘の鋭さにほくそ笑んだ。
このメスを使えばガングリオンにも勝てるに違いない。

彩音「芽衣ちゃ〜ん!! 待ってよ〜っ!!」
芽衣「ふん!! 私のことなんかほっといてよ!! 彩ちゃんは留学生とお幸せにね!! 私はこの人とハネムーンに行くから!!」
彩音「ちょっと芽衣ちゃん、何言ってるの!! それよりあなた誰っ?! 芽衣ちゃんをどうする気?!」
シャルル「むっ。まずい…」

慌ててシャルルは芽衣を小脇に抱えると、スーツの後ろに隠していた小型ロケットを噴射した。
シュ―――ッ!! たちまち2人の姿は空中に飛び上がった。

彩音「こら〜っ!! 待ちなさいよ!! どうしよう…芽衣ちゃんが誘拐されちゃった〜!!!」

飛び去るシャルルの姿をスマホで撮影すると彩音は家に駆け戻った。
コリンはリビングのソファに寝転んで呑気に鈴音の膝枕でくつろいでいる。

彩音「コリン君〜!! なんとかしてよ〜!! 芽衣ちゃんが、芽衣ちゃんが…誰か知らない男に…!!」
鈴音「まぁ大変!!」
コリン「何だ、今度は誘拐か。そういう事は警察に頼んだ方がいい」
彩音「私、犯人を見たの!! サングラスをかけた背の高い男だったわ!!」

そういってスマホの画像を見せると、今度はコリンの顔色が変わった。

コリン「しまった! シャルルだ!! 奴め、とうとうこの街の秘密に気づいたな!! …ということは…!!」

ゴゴゴゴゴゴ…!!!!!
轟音と共に家の中が暗くなる。星野家の上空をアスペル・ガーMk−IIがゆっくりと通過しているのだ。

シャルル「コリン君!! このメスは私がいただいた!! 明日夜7時半、東京湾上空に来い!! 先日の戦いの決着をつけようではないか!! さらばだっ!!」

ギュ―――ン!!!
スピーカーから流れる大音量でそう告げると、アスペル・ガーは超スピードで飛び去った。

・・・・・・・・・・・・

一方、ここはアスペル・ガーMk−IIの操縦席。

シャルル「さて、基地に帰還する前にアクメ・リアクターの慣らし運転をしておくか…」

上機嫌のシャルルはハイパーモードのスイッチを入れた。
途端に凄まじいスピードで急上昇を開始するアスペル・ガー。
そしてアスペル・ガーの背部に取り付けられたアクメ・リアクターの内部では…。
素っ裸にひん剥かれた芽衣は四肢を限界まで広げられた恥ずかしい格好でフレームに固定さている。
そこは哀れなアン・ジューコフを血祭りに上げた処刑台でもあった。

芽衣「イヤアァァァァァ!!! 出してっ!! お願いっ!! ここから出してッッ!!!」

芽衣は首を左右に振りながら必死に暴れるが、手足の拘束具はピクリとも動かない。
そこへシャルルの声が響いた。

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