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超合体★アクメロボ ガングリオン
官能リレー小説 - SF

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超合体★アクメロボ ガングリオン 121

男性議員たちからは心ない野次が飛んだ。

男性議員A「キモチよくしてやってんだからむしろ逆だろう?」
男性議員B「そうだ、そうだ!!」
宮崎「それも見逃せないセクハラ発言です!! 後で誰が言ったのか録音を調べますよ!!」
議長「皆さん、ご静粛に!!」

議長が叫ぶと、議会は騒然となった。

大泉「はァ? よく聞こえませんでしたが…」

答えに窮した大泉は左耳に手を当てた。

宮崎「総理!」
議長「大泉晋次郎く〜ん」
大泉「うわぁーーーーーーーーーーん!!!!!」

大泉は物凄い勢いで突然号泣した。
一体何が起こっているのか?
一同は唖然としている。

大泉「地球の存亡の危機という!! 大きな!! 状況の前では!! セクハラであるとか、ないとかは、小さなことなんです!! 皆さん、あのガングリオンをご存知でしょう? 毎週、地球の平和を守っている正義のロボットです!! そのガングリオンの中にだって女性が乗っているんですよ!!」

ざわ…ざわ…。
見学の女性たちと議員は大きく動揺した。
誰しもそんな話は初耳だったからだ。

大泉「先週の中継を、ご覧になったでしょう? コリン君は!! 激痛に耐えて!! 地球の平和のために、必死に戦っているんです!! その危機的状況を見かねた、彼の父セーガン博士は!! 彼を助けるために特攻、自爆しました!!」

そうだ、先週の中継はあまりにも感動的だった。
一同は究極の視聴率99.9%(メディア・リサーチ調べ)を叩き出した、あのセーガン博士の何といえない歌声と映像と共に凄まじい感動を思い出していた。

ナオミ様「私、国民の危機的状況を座視できませんわッ!! 私も今すぐTS−1に乗ります!!」(アクメ・リアクターって本当にキモチいいのかしら?)
派手なタトゥやピアスで耳を飾った高貴な王女は興味津々で叫んだ。
侍従官「おやめくださ〜い!! 王女様ぁ!!」

大慌てに慌てた侍従官が必死に制止しする。
しかし既にその不用意な一言を漏らした王女様のセリフは、盗聴器の前で耳をそばだてる週刊文潮編集長・土手橋下州夫(どてはし・げすお)の耳に入っていた。

土手橋「トぉぉクダネじゃないかぁぁぁぁ!!!」

土手橋はドクダミを煮出したようなアクの強いゲスな顔をして叫んだ。
そのギラギラっぷりはさすが栃〇県生まれらしいものであった。

しかし!! それらを、遥かに上回るのが総理大泉晋二郎の黒い陰謀であった!!
つまり、新民党の宮崎にセーガン博士から受け取ったアクメ・リアクターの設計図を横流ししたのも!!
働く希望を持つ女性をあえて視察に招待したのも!!
セーガン博士から告げられた、ガングリオンに女性が乗り込んでいるという情報を公開したのも!!
全部!! 用意周到かつ、悪魔的かつ、計画的なものであったからだ!!
なんという政治の鬼!! さすが!! さすが与党!! これが大いなる示威民党だッッッ!!!

国会議員一同は美しい親子の情愛に涙した。
中継を見た女性たちが次第にアクメ・リアクター応募に応じはじめ、その勢いはとめどもないものとなった。
しまいには、田舎のロバの耳にさえ達したという…。
大泉晋二郎の作戦勝ちであった。

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