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超合体★アクメロボ ガングリオン
官能リレー小説 - SF

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超合体★アクメロボ ガングリオン 120

第10話『死なないでコリン!! 届け平和の祈り!!』

ここは衛星軌道上に浮かぶ、戦闘要塞『バルビツール』。
その指令室ではステッドラー総統が怒りに震えて暴れ回っていた。
ガングリオン打倒の切り札であった赤騎士テン・ガーン、青騎士セン・ガーンまでも倒されたとあっては、もはや手の打ちようがない。
彼の怒りは頂点に達していた。

ステッドラー「モーカリマッカー!! モーカリマッカーは何処だ?! あいつをここに呼んで来い!! 度重なる失敗で私の顔に泥を塗り続けおって!! この私が直接成敗してくれる―――ッ!!!」

お気に入りのステージ衣装も、ギターとアンプのコレクションも、破壊されてそこら中に散乱している。

ステッドラー「はぁ…はぁ…はぁ…。ん? 何だ、これは?」

そんな時、彼は指令室のテーブルの下に奇妙なスイッチを発見した。
カチリ。

ステッドラー「おおおっ!!」

自分の肖像画が飾られていた壁が開き、秘密のエレベーターが姿を現したではないか。

ステッドラー「い、いつの間にこのような仕掛けが…?!」

ステッドラーが乗り込むと、エレベーターは下降を始めた。
猛烈なスピードでどんどん下層へと降りてゆく…。
下り続けること十数分、エレベーターはようやく到着しようだ。

ステッドラー「おおおおおおおっっっ!!!!!」

彼の眼前に広がる光景は衝撃的なものであった。
そこは大量の調整用の透明カプセルが並べられた巨大なクローン工場。
しかもその中に浮かぶ人間はどれも自分にそっくりなのだ。

コンピュータ「ステッドラー51号…。筋肉増強過多、ホモ率過剰ノタメ廃棄…。ステッドラー52号…。調整不備ニヨル絶対音感取得失敗ノタメ廃棄…」

コンピュータから流れる音声を聞いてステッドラーはぞっとした。
今まで己が信じてきた大地がガラガラと音を立てて崩れていくような衝撃であった。

ステッドラー「そんな…私は…私は…。量産されたクローン人間だったというのか?!?!」

ステッドラーはがっくりと膝をついてわなわな震え出した。

モーカリマッカー「そう…。お前は私たちE−1星経済政策決定委員会が作り出したクローン人間なのだ。その歌声と容姿で大衆の心を掴むよう巧妙に遺伝子操作されておる」
ステッドラー「はっ!! モーカリマッカー…貴様、今まで一体どこに?!」

後ろから不意に声をかけてきたモーカリマッカーに殴りかかるステッドラー。
しかしその拳は空しく空を切った。ホログラフィーなのだ。

モーカリマッカー「ステッドラー53号、お前は今までよくやってくれた。お前に最後の任務を与えよう…。最終兵器『シュレ・ディンガー』に乗り込み、ガングリオンを撃破するのだ!! さすれば永遠のカリスマとして人民にあがめられようぞ!!」
ステッドラー「ふ、ふ、ふざけるな!! 誰がそのようなものに乗るか!!」
モーカリマッカー「ほっほっほ…。抵抗しても無駄じゃ。お前の身体にはコントロール装置が埋め込まれておるのだ」
ステッドラー「くそっ!! 私の身体を勝手に…操るでないっ!! 無礼者め〜!!! おのれ〜〜〜!!!」
モーカリマッカー「わはは、無駄だ無駄だ!」

ステッドラーはぎくしゃくとした足取りで秘密格納庫へと歩かされていった。
そして彼にはガングリオンとの何千回もの仮想戦闘シミュレーションが待っている。

ブリッジ「♪ジャジャン、ジャンジャジャジャジャン!」

そして母・鈴音を誘拐された星野家では…。

彩音「わ〜ん! ママ〜」
芽衣「何かニュースになってないかしら?」

TVのスイッチを入れた2人は驚いた。
折しも国会中継であったからだ。
大泉晋次郎総理が働く希望を持つ一般女性200人を国会に招き、審議の様子を公開しているのだ。

大泉総理は野党・新民党の女性党首・宮崎陳鵬(みやざき・ちんほう)に責められて苦しい答弁を強いられていた…!
宮崎氏は、何処から手に入れたのかなんとガングリオンのアクメ・リアクターの設計図の一部を示して叫んだ。

宮崎「これは一体なんですか? アクメ・リアクター! 女性のエクスタシーを利用して戦争の道具にしている、とんでもない兵器です! 総理、あなたはアメリカのジョンドー大統領からアクメミサイルTS-1の供給を受けて、四菱重工でも生産して戦争に使おうとしていますね?! 女性の権利に対する重大な侵害であり憲法違反! それに、CMで国民を騙して女性を募集してアクメミサイルTS-1に乗せしようとしていますね?! 一部では日本に逃げてきた難民の女性さえ狩り出しているそうではありませんか!」

宮崎は怒りと羞恥に顔を真っ赤にしながら責め立てる。

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