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宇宙人ハーフの転校生
官能リレー小説 - SF

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宇宙人ハーフの転校生 4


夕食の時間になると、十歳は若返ったように見える母親がいるダイニングの新しい大きなテーブルに集まる。
パーティーらしく見た目は地球のご馳走で中身はウェルストン星の素材がふんだんに使われたものが用意されていた。
食感はステーキやケーキなのに栄養バランスに富んだもので、
酒も文字どり美酒なのに酔いに近い脳の麻痺も一定のレベルに留まって心理面にも健康面にも影響のない安全さだった。
母親は二人を褒めちぎり、勇樹にも二人に感謝して平等に愛するように言う。
勇樹も姉妹が瞳と髪の色が違うだけで、地球の美少女と変わりないように思え、愛せそうだと感じていた。

「私達の星で地球のお酒は粗悪なものでしかありません。ウェルストン星のお酒で悪酔いなどはおきません」
「麻薬なんてもってのほかだ。依存性や悪影響がなくてラリれないと意味が無いって考えだ。
アメリカじゃ、ウェルストン星の大麻は合法化されてるし、中国人向けのコロニーでもあたいらのアヘンが大人気だ」
「地下で発電って事は、電気使い放題?」
「はい」
「メンテナンスもいらない。水と電力があれば食料源も安心」
「華奈美」
「何?」
「君の話のほうがわかりやすい。君がお相手でいい?」
「カナちゃん、よかったね」
「じゃあ、部屋に来て」

勇樹は程よい心地よさの中で、当初は上品な真奈美に好印象を抱いていたのに、
華奈美のざっくばらんさに親しみを感じ始めて彼女の髪の長さにも女らしさが伝わってきた。
二人は手をつないで歩くとそのままエレベーターに乗る。
「ほんと、あっという間だな」
「どうして、移動に時間を求めるの?軌道エレベーターじゃあるまいし」
「君の星は地球より何世紀も進んでるね」
「でも、変わらないものもある。愛よ」
「以外だな、そういうの照れくさがるタイプかと思ってた」
「これがあたいの部屋」
「そういえばあっちではどんな服着てたの?やっぱり銀色でぴっちりしてるとか」
四階に着くと華奈美のフロアで室内はいかにも宇宙船を思わせる未来的な作りで待機電力が高そうに見えた。
家具は備え付けだったり壁や床に埋め込まれた収納スペースが用意されていて、合理的で金属と樹脂で構成された空間である。
「ぴっちりしてるけど、露出度は割とあるな。こっちのボディコンとかレギンスみたいなの」
「へえ、下着は?」
「こっちだとシームレスとか形状記憶に近いの」
「最初は双子だから区別がつかないんじゃと思ったけど、髪型以外に顔つきも微妙に違うな」
「そう?あたいは左利きなんだ。銃も左で撃つ」
「じ、銃って?」
「映画に『第九地区』ってあったな。ああいうの。分類だと自動小銃かな。
DNA認証があって地球人には使えないけど、半分しか地球人でないあたいには使える。
姉貴は片手で使う小さいのが得意だ。地球ではレイガンとかブラスターって呼ばれてるの」
「つまり、うちに泥棒が来たら肉片になるんだな」
勇樹は予想を超える姉妹のスキルに仰天する。
「喧嘩はいいけど、コソ泥相手に交戦は条約的にまずい。でも、ドロイドがいるから家事も警備も安心」
「そのドロイドかわいい?」
「まさか、ヒューマノイドってだけで無理に地球製のパーツ使ってる硬くてネジ穴も隠れてないオンボロ…そんなのとヤリたい?」
「いいや、華奈美が断然いい」
「そう言うと思ったぜ」
華奈美は勇樹を寝室に相当するエリアまで連れてくると、そのままキスする。
「地球では、初夜っていうんだろ?」
「ああ。最近は婚前交渉が当たり前だけど」
「カラダの相性の確認か、あたいらの星ではそんな調整は簡単」
華奈美が制服を一枚づつ脱ぎ捨てると、円柱形のゴミ箱サイズの掃除ロボットが来て数本のアームが拾い上げ、
壁に向かうとダストシュートを思わせる穴に放り込む。
そこは水や洗剤を用いない洗浄方法で十分足らずで除菌消臭まで行われるシステムだった。
「その、ムネすごいね」
「地球みたいにやたら大きくするんじゃない。真下が見えなくなる。周りの無駄をなくしただけ」
華奈美は笑いながら勇樹に言う。目測よりもカップがひとつは大きいし、並のグラビアアイドルを圧倒する
セクシーなボディに勇樹は息を呑む。
「旦那様は奥手だな」
「今時、こんなできた子はいないぞ」
服を脱がされながら、華奈美の言葉遣いや仕草からは想像できない優しさに嬉しくなる。
勇樹の服も掃除ロボットが回収して、一時置き場らしい場所にまとめて置く。
なんでもこのフロアの主の方法に合わせると軋轢を招くと、
嫁姑問題にも配慮したプログラミングだった。

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