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Editor king
官能リレー小説 - ファンタジー系

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Editor king 18

葛浦伴継は自分の姿を客観的に見ることは今までなかった。それが突然、湯気越しとはいえ自分の顔を目にしたのである。
そのあまりの不気味さに、葛浦伴継の思考は停止した。ましらの重蔵も同じであった。
しかし、すぐに正気を取り戻す。
「お前達は何者だ…」
二人はそれに答えない。よく見ると二人はお互いの股間に手を伸ばしていた。葛浦伴継とましらの重蔵はそれを見て察した。
「こいつら、まさか……!」
最初は手だけを伸ばして触り合っていたが、やがて二人は身体ごと寄せ合って抱き合い始めた。
それを見た二人は戦慄する。目の前で自分達と同じ姿の人間が男同士で交わろうとしている。
葛浦伴継もましらの重蔵も思わず目を背けるが、二人の動きが止まる気配はない。やがて、葛浦伴継がその場に仰向けになると、そこにましらの重蔵が馬乗りになって行為を始めた。
その様を見せられて二人は言葉を失うが、しばらくして、葛浦伴継が我に返った。
「あれは幻覚なのか…?」
「確かに少し体が透けているみたいに見えるな……」
葛浦伴継の言葉を聞いた重蔵も冷静さを取り戻したようだ。
そして二人は光に包まれ、消えていった。
二人が呆然と見つめる中で消えたのである。
しばらくした後、二人も風呂から出た。しかし、湯気の向こうには先程の光景がまだ残っていたかのように思えた。
「今のはいったいなんだったんだろうな…」
ましらの重蔵は呟く。彼の陰茎が硬くなってしまっているのが葛浦伴継にはわかった。
彼もまた、あの二人の行為に興奮していたのだ。
しかし、双方そのことには触れなかった。お互いに触れたくない話題なのだ。
「あの二人はいったいなんなんだ?本当に自分達なのか?」
「わからない。ただ、一つはっきりしていることはある」
ましらの重蔵の言葉に葛浦伴継は眉をひそめる。

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