PiPi's World 投稿小説

勇者が○○○で世界を救う!
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 6
 8
の最後へ

勇者が○○○で世界を救う! 8

返り血を浴びたアルミラとユニスが、ロキの元にやってきた。二人とも嬉しそうだ。

「これで全部倒したの。とりあえず片付いたの」
「やったな!ロキ!攻撃できたじゃないか!!!」
「初めて攻撃魔法に成功したの。案外上出来なの」
「僕、やれたんですね!初めて攻撃魔法に成功して…」

ロキは嬉しさのあまり、泣き出しそうになっている。
アルミラが、ロキが仕留めたラフ・ラブットを示して言った。

「ああ、最後のはちゃんと一撃で倒せてたぜ!れっきとしたロキの戦果だ!」
「ちゃんと拘束魔法で、余すところなく捕捉して動けなくできていたの。おかげで私達も倒していくだけで片づけられたの。ありがとうなの」
「ありがとうございます!!」

「うんうん、お前、よくやったよ」
「いい働きをしてたの」
「ところで、この後どうしますか?」
「返り血を結構浴びたからな。体を洗いたいぜ」
「私もなの。だから一度街に戻るの」
「戦果も十分だしな!あとは使える部位を回収して、戻ろうぜ」

辺りには、ラフ・ラビットの死骸が散乱している。
3人は、街で売りさばけそうな部位を回収すると、街に戻ったのだった。

「この肉でしたら…これだけですな」
「もう少し高くならならないの?ねぇ〜」

肉を売ろうとして、商人相手にアルミラがしなをつくる。

「じゃ、もう一割増しでどうだ?」
「話がわかるじゃない。じゃあ、それで」
「はいよ、これが代金だ」
「ありがとうございます」

ロキとユニスは、やや呆然としてアルミラを見ていた。
うまく交渉する姿が、意外だったのだ。
それで交渉がまとまり、ロキが頭を下げた。
「毎度どうも!またきてくださいよ!」
「そのときはよろしくねぇ〜」

そういうやり取りの後、三人は店を去った。

「それにしてもアルミラがああしただけで一割増しの買い取りになったのが意外なの」
「僕も、驚きました」
「あれはおそらく、私達を毎回来させるためにわざと気前がいいふりをしてるのさ。最初に少し休めの値段を出して、買取交渉で上手く譲歩する。すると組みしやすそうに見えるからな」
「そういう事なのね」
「勉強になります」
「値段も、相場より五分増し位で買ってくれたしな。にしても、さっさと宿屋いこうぜ」
「賛成なの。返り血を浴びたままは流石に困るの」

少しだけ歩いて、丁度よさそうな宿屋を見つけた三人はそのまま入っていった。
冒険者向けの宿を示す看板がかかっていて、一階が食堂兼酒場、二階と三階が宿という作りだ。

「いらっしゃい!宿泊ですか?」
「三名で泊りたいんだけど、空きはある?」
「ありますよ。男女別ですか?それとも一緒に?」
「一緒で構わないよ」
「では二階の七号室に」

亭主は温厚そうで背の高い中年男性だ。元冒険者か何かなのか、腕や肩は鍛えられているようで逞しい。冒険者向けの宿だけに、彼も返り血だらけの彼女達を見ても動じない。
平然と、アルミラの注文に応じていた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す