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淫屍の迷宮
官能リレー小説 - ファンタジー系

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淫屍の迷宮 1

 もう大分前の話になる。
 俺はいわゆる異世界召喚という奴を体験した。

 そして目の前には王様ほか大勢。
 だもんで勇者でもやらされるのかと思えば、王様が俺に言い渡した仕事は、ダンジョン運営だった。
 なんでも、近年不自然なほど急増している移民、難民による国体乗っ取りの危険が発生しているため、彼等を間引いてしまいたいのだという。
 その移民達の出所が近くの人口大国だというのだから、日本人としては共感せざるをえない。
 ただ、だからと言って直接手を下せば、どんな悪評が立つか知れたものではない。

 そこで、ダンジョンという「財宝が眠る危険地帯」をでっち上げて、移民達には自発的に死にに行ってもらおう、という話になったそうだ。
 正直、ガチの難民には気の毒ではあるものの、地球でも人口浸食支配の恐ろしさを知ってしまっている俺としては、このプランに賛同せざるをえない。

 その後、2週間ほどの猶予をもらって王様の話に嘘がない事を確認、さらに帰る為にはダンジョン運営が必要な事を知った俺は、ダンジョン運営を引き受けることにしたのだ。


さて。
ダンジョンを運営するのはいい。
ダンジョン内の地形の変更や、防衛用魔物や物資を出してくれる、いわゆる「ダンジョンコア」もある。
(余談だが、このダンジョンコアはこの世界の人間にはしよう出来ず、使いたければ地球人を召喚して使わせるしかないらしい)

  しかし、しかしである。
 移民達を呼び寄せる為の財宝についてはどうするべきか。
 そこに俺は頭を悩ませた。

なんせ、 ダンジョン内に宝箱を設置するにも限度がある。
 しかも、同じ宝箱に毎回財宝が入っていては不自然過ぎるが、だからと言って空のまま放置ではいずれ取り尽くされてしまう。
 そして、当たり前だが、財宝はただではないのだ。
 そこで俺が考え出した結論は、財宝ではなく魔物に移民達を呼び寄せる餌をしてもらおう、というものだった。
 具体的には、バンパイアのように腐敗や死後変化(死斑や死後硬直など)が見られず、行動原理が「渇望:生者捕食」ではなく「渇望:性欲」になっている戦闘力皆無の美女ゾンビをダンジョン内に発生させ、またダンジョン内で死んだ者も美女ゾンビに変わってもらう。
 これで財宝たる美女ゾンビが常に補給される状況を作ろう、というわけだ。

 下級アンデッドには飢え死にがあり得ないので(アンデッドの存在維持の為には瘴気が必要なのだが、下級アンデッドの場合は自分が必要としている以上の瘴気を常時発生させている)、俺は下級アンデッドの範囲内に収まるよう、普通のゾンビを元に美女ゾンビにカスタマイズして、試作1号を作り上げた。
 が、結論からいうと、成功とは言い難かった。
 なんせ、こうした魔物のカスタマイズには、結構なコストがかかる。
 しかも、「同族変化」なんてつけようものなら中級アンデッドとなり、バンパイアのように血なりなんなりが必要になってしまう。
 そんなわけで、ゾンビベースでの美女ゾンビは、魔物作成に登録して、普通のゾンビなどと一緒に制作してダンジョンに投入する、普通の魔物としての運用にとどまったのだった。

 ...まー彼女達でもすんげー気持ちいいんだけどね。
 ソースは美女ゾンビ試作1号で童貞卒業した俺。

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