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異世界のリョナラー
官能リレー小説 - ファンタジー系

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異世界のリョナラー 46

「今からでも体制を立て直してエーデルラントを確実に制圧する?」
「それを今から検討します。無論カズキ殿も戦力として計算します」
僕とオリビアのやり取りにロザリアがオズオズと口を挟んだ。
「あの、カズキ様が我らを伴い再度出向いて制圧宣言をされるのでは駄目なのでしょうか?」
「我ら、ってことは今度はロザリアちゃんたちも来るの?」
「はい、こうなってはカズキ様のみに押し付けてはなりません。
 我らも共に行きます。」
「ふ−ん…」
僕としてはどうでもいいけどハーレムを築く以上
ロザリアちゃんたちを利用しない手はないよね。
「それでいいけど、僕からも一つ提案なんだけどさ。
  エーデルラントを制圧したらロザリアちゃんが女帝になってよ。ちょっと世界を支配してほしいんだ。」
僕は何か言い募ろうとするロザリアとオリビアを無視して天使と使い魔に指示するとその場にいた僕達三人と一部の兵士達を巻き込んでエーデルラントの宮廷に飛んだ。
宮廷内は片付けが進み、玉座のあった位置に台が置かれ、その上にライザがエーデルラントの紋章が刺繍された旗を被せられて横たわっていた。
そしてその場にいたエーデルラント国民は僕の再出現とボロを纏った団体の出現に戸惑い、浮き足立った。
浮き足立ってるのはエーデルラント国民だけでなくロザリアとオリビアもだったがノイエンタールの兵士達は装備は粗末でも戦意旺盛でロザリアを囲んで守りの体制をとり、その内の外側を固める兵は命令しだいで飛び掛る気勢だった。
僕は亡骸に近づくと紋章旗を剥がしてライザの死を改めて確認した。
「で、次の皇帝は決まったの?」
僕はその場にいるエーデルラント国民に聞こえるように尋ねた。
ざわめきが起こるものの明確に答える人はいなかったが、金属の靴音を響かせて前に出てくる人がいた。
戦場とは違い儀礼用なのか白銀に輝く鎧に身を包み、右目の周りに生々しい傷跡の仲に左目とは違う色の右目をした…。
「ぐら…ぐら…ぐぅ〜」
「グランディスだ」
思い出せない僕にたいした反応を見せないであっさり自分の名前を明かした。
「そうそう、グランディス。右目、どうしたの?」
「再生魔法で癒した。色は違えど戦には支障はない」
恐れることなく胸を張って僕の前に進むその後ろにオドオドとした間抜けそうな顔をした青年が着いてきた。
「紹介しよう。エーデルラント正統王位継承者である代…」
「いいよ自己紹介なんて。で、どうするの?」
僕はグランディスの言葉を遮ってたずねたが僕の意図を掴みかねて戸惑うグランディスだがやおら僕の前に片膝を着いた。
「皇帝陛下に代わり申し上げる。我らエーデルラント帝国はノイエンタール王国への侵攻を終了し、同時に同盟を結ぶことを望みます」
その言葉に広い室内はどよめきが響いた。
「それ、僕に言うことなのかな?ノイエンタールは僕の国じゃないし。ねえ、ロザリアちゃん?」
突然話を振られてロザリアは「え?ええ」と曖昧に返事をするだけだった。
「でも、都合よすぎるよね?はじめから同盟を結ぶんだったら僕を幽閉したときに結べばいいのに。力を取り戻して皇帝…前皇帝が死んでから提案してくるんだもの。結んで油断したら後ろからグサリ!なんてやられても不思議じゃないよね?」
「え、ええ」とまた曖昧な返事を返した。
「と、言うわけで」と言ってグランディスをグイと押しのけ後ろの貧相な顔した次期皇帝に詰め寄った。
「完全降伏か死か」と言うとライザ泣き顔よりひどい表情で顔を引きつらせた。

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