PiPi's World 投稿小説

異世界のリョナラー
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 39
 41
の最後へ

異世界のリョナラー 41

「やだぁ…!やだぁ〜!!助けて、まんまぁ〜!!」
ライザは恥も外見もなく泣き叫び始めた。
幼児退行でもしたように母親に助けを求めている。
とたんに地震が起こり、玉座の後ろの壁に飾られているエーデルラント帝国の紋章が赤黒い光を滲み出させ、そこから初老の女性が現れて僕とライザの間に下りてきた。
「ママァ〜!」
女のの背後のライザが透き通って見えるということは実態ではないということか。
ライザは実態のない女にすがりつきママ・ママと泣き叫ぶ。母上ではなくママと呼ぶことに違和感を覚えるがこいつはライザの母親の幽霊か何かだとわかった。
「アタクシの可愛い子を追いかけてるのは誰かしらぁ?」
幽霊の口は動いていないが室内の空気が震えて言葉になる。
「ママァ!助けて!こいつが我のことをいじめるんだぁ!!」
完全にお子様モードのライザは幽霊に訴え続けてる。
幽霊の目が赤黒い光をあふれさせると赤いカーペットが血が滲むように黒くなるとそこから鎧をまとい剣をぶら下げた骸骨の兵がいくつも現れた。
骸骨の兵は僕に襲い掛かってきても僕に傷をつけることはできず、素手で簡単に砕いた。
強くはないが次から次へと湧いてきてわずらわしかった。
「ママァ!あいつ不死身だからあんなのじゃ死なないよぉ!!」
だんだんわかって来た。エーデルラント帝国にプライドの高い種族のモンスター達がしたがっていたりしたのはライザが怖かったのではなくこの幽霊に恐れて仕えていたのだろうと。
つまりこいつをどうにかすればナンとでもなるということか。
実体の無い幽霊に物理的影響を与える魔法とかは効かない。かといって今の所、幽霊からの攻撃は僕に効きそうなものも無かった。
「ふふ♪久しぶりの幽霊との遊戯だ、たっぷり楽しませてもらうよ♪」
前世である覇王の記憶は伊達でなく生死善悪を超越した存在だ霊ごとき数えるのが馬鹿らしくなる程犯し、滅した

(………なんて展開になったらいいが流石にそこまで都合いいわけないか。覇王だって勢いで言ったんだし……。)

骸骨兵の攻撃を素知らぬ顔で受けても流石にうっとしいと思った時だった。

(ん?なんだあれ…。)

よく見ると赤黒い光の一部が紋章へと伸びていた。

「あぁ……そういうことか。」

僕は右拳に魔力を少し溜めるとそれを紋章目掛けて放った。

「な……何!?」

流石の幽霊も僕の行動には驚いていた。けどもう手遅れだ。

ドン!!という音と共に紋章の部分が砕け散った。その中にあったのは青い水晶に包まれた美しい女性だった。

「し……しまった!!」

「あれ……若い頃のママだ!!」


(でも前世で支配していたのは事実だけどね♪)
「さぁ、息子の不始末は母親がしないとね♪」
僕は腕に力を込めて首を掴んだ

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す