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異世界のリョナラー
官能リレー小説 - ファンタジー系

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異世界のリョナラー 34

このぐらいなら新聞の束で叩かれたぐらいしか感じなかったのに首輪のせいで普通の痛覚に戻ってしまって激痛に苛まされた。
兵隊たちに聞かれないように水中で悲鳴を上げる。痛みが治まってきたので水面に顔を出すと兵隊の二人が湯船に足を突っ込んでいた。
「大丈夫。溺れていないから」
自分の無様さに腹を立てながら湯船から上がる。今度は足をひっかけない。
足の痛さを忘れたふりをしながら体を拭き、着替えを始めた。
服を着て通されたのは謁見の間だと思ったら大きな食堂だった。
食堂といっても部屋だけで僕が召喚されたノイエンタールの謁見の間以上の広さがある。
赤い絨毯を敷きつめて中央に長いテーブルが置かれ、光沢のあるテーブルクロスの上に銀の燭台と花が飾られている。
部屋とテーブルの広さと大きさの差から寒さを感じられる。
「ようこそ異国の戦士よ。私がエーデルラント皇帝ライザ・ゲード・エーデルだ」
テーブルの端にはガウンを纏い、ふてぶてしい笑みを浮かべた恰幅のいい若い男がいた。
その恰幅の良さはただ太ってるのではなく柔道のような格闘家の筋肉で覆われた体だった。
「さあ、馬車の長旅でろくなものを食べてないだろう。少々行儀悪いが食べながら話をしないか?」
そういうとライザは先に席に着き向かいの席を進めてきた。
普通は長方形の短い辺の席に座るものだろうが、ここでは長い辺に座りお互い近いところに座ることを進めてきた。
椅子を踏み台にしてテーブルに飛び乗れば数歩で相手にたどり着ける。
そんなところに僕を座らせるのは自信の現れがただの無知か。
ライザはパンを毟ると湯気の上る生地にバターを塗りつけてかぶりついた。
幕営地でグランディスに毒を盛られて一週間。警戒心はあるもののろくな物を食べてなかった僕は席についてコンガリと焼けたベーコンのような物にかじりついた。
僕が食事に夢中になってる間にライザは質問をしてくる。
僕は口のものを喉に押し込むのを止めるのももどかしく食べ物を頬張りながら返答をした。
そしてライザに僕が異界から召喚された。比類なき力と魔法があるが首輪で封印されていることなどを話した。
「なるほど。その召喚魔法を使って君の世界から何人か召喚したら無敵な部隊がいくつも作れそうだな」
「けど、相手が言うことを聞いてくれるかな?僕だって首輪されていなかったら席に着いて一緒に食事なんかしてなかったと思うよ?」
「ただ力でねじ伏せるだけで我が帝国がなりたったと思っているのかい?方法はいろいろあるさ」
そういうとライザは小さな呼び鈴を優雅に鳴らした。
扉があいてコック姿の女が台車に乗せた大きな箱をライザの前に押してきた。
箱の上のクロッシュ(料理に被せる銀色のボール状の蓋)が取られるとそこにはウルサの頭があった。
僕の毛穴が一瞬開く。ウルサの目が動いて僕の目と合った。
生きている!?
箱の中にはウルサの体が収められて首だけを箱から出している状態だと理解した。
舌か喉かまたはその両方を処置されているのか口を動かしているがどうにか聞き取れる掠れた声しか出さなかった。
だが、その時ライザはウルサの髪の毛を掴むと上に引き上げた。メキャッと湿った音を響かせてウルサの頭から頭皮が剥がれ、脳味噌が剥き出しにされた。
百戦錬磨のウルサだが、この状況にその眼は怯えを宿していた。
僕は何が起こるのかわかっていた。
ライザのエッグスプーンがウルサの脳味噌を抉り取った。
ウルサの口が何か叫ぶが掠れた声しか出ない。箱の中では体が暴れているのか激しい音を響かせながら目がぐるぐるとまわる。
それを合図にまた扉が開き、一回り小さな箱が僕の前に出された。
クロッシュを開けるとそこには小柄な怯えた猫娘の頭があり、その眼が僕と合い救いを求めていた。
「力でぶつかり合うのは楽しいが時間がかかりすぎることもある。ならば力をうまく使うことだ」
そういうとまたウルサの脳味噌をすくい、口に運んだ。
そのたびにウルサは新しい反応を見せた。力を出し過ぎているのか喰いしばった歯の間から血が滲み赤いしぶきを噴き出していた。
脳動脈瘤で小さな血管が破裂しただけで人はバッドで殴られたくらいの衝撃と激痛を感じるそうだ。だとしたらスプーンで抉られたらどれだけの痛みを感じているのだろう。そして削られた脳は何をどう感じているのだろうか。
そう思うとつい最近まで体を重ねていた気心知れた相手でも僕の股間は熱く固くなっていた。
僕は目の前の猫娘の頭皮を摘まんで引き上げる。ペキャツと湿った音を立てて頭が外れ脳味噌が剥き出しになる。

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