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群れなして蠢く美しき屍
官能リレー小説 - ファンタジー系

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群れなして蠢く美しき屍 52


なんてことだ。この女、ここまで使えないヤツだったのか?
誠は自分のことを棚に上げてそう思った。
どうせならもっと使えそうなヤツを仲間にしろ―――とも。
言いたいことは山ほどあるが、誠はそれらをすべて飲み込んで状況を整理する。
できればことを大きくしないでさっさと弥生たちを助けて逃げたかったが、こうなっては仕方がない。
作戦を1から考え直す。
美樹たちのせいで裏切るかもしれない、危ない仲間もできてしまったが・・・とりあえず情報をもってそうな女は捕まえた。
まずはこの女を籠絡して情報を聞き出し、あとは簡単に手のひらを返した女たちをカモフラージュに弥生たちを救出。
できればこの時点で奴らのボスである男も捕まえておく。
できなければそのまま逃走。できればボスの男を人質にして安全を確保しつつ、男の持っている情報を聞き出す。
誠は無い知恵を絞って、そこまでのことを短時間で考え抜いた。
となれば話は簡単。まずはこのイスに括り付けられた女から弥生たちのいるであろう場所と男の情報を引き出すのだ。
誠は泣き出しそうな美樹たちに、よけいなおまけたちの調教を命じると、自分は椅子に括り付けられた女の前にやってきた。
全裸で荷作り用のロープで縛られた女。
誠は彼女からどうやって情報を聞き出すつもりなのだろうか?

「よお。気分はどうだい?・・・っていいわけねえか。敵につかまってイスに縛りつけられちゃあな」
「・・・ッ!」

誠の言葉に、捕われた女は敵意をむき出しにして睨みつける。
視線だけで殺してやると言わんばかりの殺気に、誠は思わず一歩後ずさる。
だが引ここでくことはできない。
早急に彼女から何かしらの情報を得られなければ、自分たちはさらに不利な状況に追い込まれる。
誠はおびえる心に気合いを入れ直して尋問を続けた。

「いやいや、そんな怖い顔すんなって。
 こっちは別におまえを手籠めにしたいとか、おまえのご主人様を殺したいとかそーゆーことをしたいわけじゃねーんだ。
 ただ、そっちのご主人様に捕まってるオレたちの仲間を返してくれればそれでいーんだ。
 な?ウチの連中がバカなマネや手荒いマネしたことは謝る。
 だからそっちも素直にオレたちの仲間を返してくれねーか?」

誠はできる限り優しい口調で捕虜に自分たちの目的を教えた。
と言ってもすべてではないし、多分に嘘も含まれている。
誠は自分以外の生き残った男から、少しでも有益な情報を聞き出したいと思っている。
美樹たちをどれだけ相手しても萎えない剛直。
いくら吐き出しても尽きることのない精液。
全裸でいることや誠の奴隷であることに何の違和感も感じていない美樹と弥生。
不気味な肉の繭から出てきた葵・月・白の3人。
そして今なお男を求めて徘徊し、獣のような身体能力で自分たちを追い回す女たち。
聞きたいことは山ほどある。
そのすべてがわからなくてもいい。
ただその男に会えば何かしらのヒントを得られるかもしれない。
誠はそう考えていた。いや、そう思い込んでいた。
だがそんな彼の浅知恵など捕虜にはすべてお見通しだったらしい。
彼女は鋭い視線で誠を威嚇するばかりで、一向に態度を軟化させようとはしなかった。
身体を縛られ、口には猿轡をされている状態ではしゃべりようもなかっただろうが。
予想通りの展開に誠は思わずため息をつく。

(やっぱりダメか。んじゃ当初の予定通り、尋問から拷問に切り替えてやるしかねーな・・・。
 拷問かぁ・・・。初めて会ったばっかの名前も知らない女に乱暴するなんて、嫌なんだけどなー・・・)

しかしやらなければ待っているのは確実な死のみ。
誠は嫌々ながらも覚悟を決めて悪役を演じることにした。

「なー、悪いんだけどさっさとしゃべってくんねーか?
 こっちも命がかかってるんだ。あんまり時間をかけるようだと、こっちも乱暴な手段に出るしかねーぞ?」
「・・・!」

睨みつける少女の乳房をたぷたぷと持ち上げながら、誠は最終手段に訴えるぞと警告した。
そのいやらしい手つき、感触に少女は不快感をあらわにして身体をよじる。
しかし縛られた身の上では逃げることすらままならない。
彼女は涙目になりながら、それでも気丈に沈黙を守り続けた。

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