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FANTASYC PSY
官能リレー小説 - ファンタジー系

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FANTASYC PSY 2

一体、何時間ほど寝ていたんだろうか?それより、ここは何処の別荘なんだろうか?荷物はどうなったんだろうか?

思考に陥っていた邦人の耳にドアが開く音がする。

「あっ、気がついたんだ。よかった」

見た目、同い年の巨乳の少女が優しげな表情を浮かべながら近づいてくる。先端を縛った橙色の髪、青い眼の色が特徴の女の子だ。

「なかなか気づかないから心配したんだよ。もう、三日間ほど寝ていたし」

「えっ、そんなに」

まさか、そんなに時間が経っていたとは思っていなかった邦人は驚いた声を出す。

「道端で倒れていた時は私も皆も驚いたわよ。見たことも無い服だったから旅人だってわかったし、そのまま見過ごす訳にもいかなかったからね。ねぇ、何処から来たの?」

「あれくらい、普通の格好だろ?違うのか」

興味津々に邦人に聞く少女にいぶかしげにする邦人。

「普通って……この辺りじゃ見かけないわよ。見たことも無い素材だから、洗剤使って洗うわけにもいかなかったから水洗いで済ませてもらったわよ。申し訳ないけど」

「えーと、ちょっと待て。頭の中が混乱しそうだから聞きたい事整理させてくれ」
そう言ってぶつぶつ言い出す邦人。

「そういえば名前いってなかったね。私はメアリア・ルクス。友達はメアリーって呼んでいるわ」

「伊勢 邦人だ。よろしく」

「変な名前ね。旅の人だから当たり前か」

突っ込んでおきながらあっけらかんと言うメアリー。苦笑しながらも邦人は握手の為に手を差し出す。

互いに自己紹介を終えた二人だが、邦人にとって理解はしているが認めたくない事実がある。

メアリーという明らかに日本人ではない名前。夕立の中、強行軍で下っていた山道から崖に転落していたはずなのに道端に倒れていたという事。

別荘とは思えないくらいに質素な木で出来た家。他にもいろいろとここが日本とは違う場所であるという事実が浮かぶ。

「なあ、一つ聞くけどさ……」

「地球、日本、東京って言葉聞いた事ある?」

「なにそれ?全く聞いた事無いけど?君の故郷ってそういうの?」

きょとんとして聞き返すメアリー。決定的な事実を聞いた邦人は愕然とした。が、そんな事になっていても目の前の状況は変わらない。

メアリーが嘘をついているとは思えない。

「あのな……俺も認めたくないが、驚くなよ」

顔を引き締めて、メアリーに真剣な視線を向ける。

「どうも、俺……異世界からこっちに来てしまったみたいだ」

「えっ?どういうこと」

驚いている邦人もだが、言葉の意味が分からないとばかりにメアリーは首を傾げる。

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