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魔剣使い
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔剣使い 50

 シーツに横向きに崩れながら、脚が交差することで結合が深くなって彼女は悲鳴を上げた。
「さあ、一緒にいこうか…」
 そんな宣告とともに、ひときわ激しく抽送が始まる。腰がひねられていることもあって、快感は先ほどの体位以上だった。
「や、やぁッ、あっあッあんッぁ、はぁんッ! もっ、やッ! ダメ、ハギア、さまッあぁッ、イクッ! イクゥッ!」
 ズク、ズク、と穿つ速度はさらに激しさを増していく。長官の限界も近かった。彼女は唾液と涙で顔を汚しながら叫び続けた。
 彼女が限界を告げ、長官は荒い息で最奥に突き入れた。
「あッんッン、イッちゃ…ッ、ふッ、イクっ、も、イッ…! …んくっ…ハギアさまっ、んあッ! …あッあッアッ、イクッイクッ、ぅ……〜〜ッ!」
「…っ…」
 達したのはほぼ同時だった。長官の体液が勢いよく射出され、熱く胎内を充たしてゆくのを彼女は遠ざかる意識の中で感じていた。

「うっ、う……」
 目を開けると、長官のものはすでに抜き取られていた。腿を伝う生温い感触がある。ほんの数秒、意識を失っていたようだった。
「ハギアさま……あ、あ、」
 長官は戯れのように乳房を嬲っていたが、彼女が目覚めたと知るや、小さく笑った。笑って、そのまま彼女にのしかかる。
「あっ……」
 触れたものに、彼女は頬を染めた。先刻達したはずのそれは、硬く屹立を保っている。
 彼はぐい、と彼女の脚を開かせてその間に入ると、片脚を持ち上げて肩にかけさせた。そしてゆっくりと、濡れそぼった場所に男根を挿し入れていく。静かな動作に、ぐちゅ、ぐちゅり、と淫猥な音がやけに大きく響き渡る。
「あ、あぁあ…うぅぅ…んっ…んっ…」
 彼は先ほどとはうって変わって、ひどくゆっくりと、もどかしいほどに丁寧に抽送を始めた。
「ふあぁ…ハギアさま…ハギアさまっ…あぁ…もっと…ああっ…」
 片方の乳首に歯を立てられ、またじわりと熱くなる。もどかしくて、彼女は脚を彼の腰に絡めて自ら腰をすりつけ強請った。
「あ、もっと、ぉ…あッ…」
「もっと?」
「もっと…速く、もっと、めちゃくちゃに、して、ぇッ…」
「淫蕩になったものだ…だれに教わった?」
「え? やっ、ハギア、さまがッ…んくぅッ!」
 乳首を押しつぶすようにされながら、最奥に突きたてられる。しゃくり上げるように声は言葉にならない。
「わたしがどうしたね?」
 彼はせせら笑う調子で、不意に激しい抽送を開始した。
「あぅっ、あはッ、やっ、きゃ…ッ、あっあっあっあっふ…あんッ」
 肉の打ち合う音がひっきりなしに鳴り響く。
「君を愛しているよ…ちゃんと、愛している。信じなさい」
「信じ、っ、ひぅッ、愛して、います…ッ、愛してる…あっ、ハギアさまぁッ…あぅんッ…好き、です…やっ、いやぁんッ」
「厭? 気持ち良くないかい?」
 ぐちゅ、ぐちゅ、と挿入の角度を変えながら長官が問う。
 ある場所を張り出した部位が擦りあげたとき、真っ白に焼けるような快感がゲルダの全身を勢いよく貫いた。
「ひあぁァッ! 気持ち、いッ…やあぁァンっ! すごっ、いっ…」
「さあ行くよ。今度は一緒に一回だ…」
 最高潮に向けて長官はぐい、と彼女の両脚を抱え上げ、上から真っ直ぐに抽送した。 
「アッアッアッあぁッ、あはぁんッ!…やッあっいくっあっ、イクっイクッイッ、くッ……! うッ、ああぁァ――――ッ!」
 最奥まで突き立てられ、なすすべもなく彼女が絶頂を極めると同時に、収縮による圧迫に長官もまた放った。放出に勢いよく奥を抉られて、彼女は息も絶え絶えにひくひくと痙攣した。結合部から再び、ピュッ、ピュッ、と飛沫をあげて体液が吹き出す。
 全身を満たす絶頂感のあまりの激しさに、彼女にそれを止めることはできなかった。


※※※


 警衛使庁所属魔法使いエルへ・ゲルダと自由契約の魔剣使いによる、合同での異種属退治が正式に決定したのは、翌日のことだった。
 あれよと言う間に地方への派遣任務を言い渡され、旅支度が整えられた。警衛使庁長官ゼノバ・ハギアに見送られ、二人きりで都を出発するまでに日数はかからなかった。

 街道を西へ歩きながら、タナハはゲルダの姿を眺めた。
 ゲルダは、ゆったりした裾の長い衣に魔法使いの黒いローブといういでたちだった。旅の魔法使いはみなこんな格好だが、彼女の場合もう一つ、特筆すべき部分があった。
 彼女は裸足に、指にひっかけるだけのサンダルを履いていた。編み上げですらない。どう見ても旅の装束にはふさわしくなかった。
「十番以降の奇数地精は、地の下にしか存在しません。私は地の第十三核精を使役することが多いので、呼びかけやすいようにこうしています」
 意図を尋ねると、彼女はそう答えた。
「なるほど」
 ちゃんと理解できたとは到底言えないままタナハはわかったように頷いた。

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