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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 99

「そうだったのですか、それで納得がいきました。ところで調査を依頼したのはどこの国なのですが」
「これ以上のことは言えぬでござる。拙者もプロの端くれ、依頼者に不利になることはできないでござる」
アンナとしてはもう少し詳しい話を聞き出したかったが、これ以上は無理だと思いあきらめることにした。
「それにしてもファニー殿の御付である貴方が何故ここに、まさかまた偽名でファニー殿が参加しているのでござるか」
「それは・・・」
アンナはシャーリーにこれまでのできことをかいつまんで説明した。
「なるほど、この大会のゲスト選手としてファニー殿が出る可能性があるのでござるな」
「ええ、可能性は低いと思いましたが万が一とおもいまして」
そしてアンナはシャーリーに何か思い当たる事は無いかと訊ねた。
「思い当たる事でござるか・・・しいて言えば今回の剣闘試合が昨日になって急に決まった事、それとゲスト選手に関する噂が全く流れてこない事でござるな」
「普通は違うのですか」
「普段は準備期間は十分取るのでござるが今回は全く無い、街の住人も不思議に思っていたでござる」
急に大会の開催を決定したので選手が足らず、そのため深夜まで受付をしてそれでようやく必要人数を確保したのだ。
またゲスト選手については試合直前まで秘匿されるのが建前であったが、客寄せのため少しずつその正体を噂という形で流されてきた。
なのに今回は異常とも言うほど徹底的に緘口令がしかれている。
ゲスト選手は早朝にここに来たようで、控え室の前には衛兵が立ち、他の選手と接しないようにされていた。
「ここまで厳重に秘密にされるということは、よほど外部に知られたくない人物でござろうな」
「ではそれがファニー様だということですか」
「可能性は高いでござるな」
これは朗報である。
早速そのゲストの控え室へ行ってその正体を確かめなければ。
だがそう簡単には行かない。
さっきも言ったように、ゲストの部屋は衛兵のよって人の出入りを監視される。
それに八百長防止のため、この区画は選手と大会関係者以外は立ち入りが禁止される。
アンナ達も本来ならここにいていけないのだが、シャーリーが特別に許可をもらったのだ。

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