PiPi's World 投稿小説

おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 273
 275
の最後へ

おてんば姫、ファニーの冒険 275

この国では最早ステファン公子以外の殆どがファニーとの婚姻を望んでおらず、表面的には出さないが宮中でファニーが厄介者扱いされている事は薄々感じている。
ファニーと密接に関わった者が魅了されていくのと対象的に、噂が噂を呼び評判が落ちていく現状にファニーが帰国を急いだとて無理のない話であった。
ファニーはシャーリーの表情を見て、彼女もそんな噂話を聞いていた事は容易に想像できた。
多分、その度にこんな風に怒り狂ったのだろうが・・・

「わたしが大股開いて魔物を受け入れたことは本当の事よ。オマ○コだけでなく、口やお尻の穴で魔物のチ○コくわえ込んでよがり狂ったこともね。本当のことを言われても腹は立たないわ」
そういってまるでたいしたことないかのように笑い飛ばす。
「姫……姫は本当によろしいのですか、あのように悪し様に噂されて」
「気にもしないし、気にしてもどうしようもない事よ。それより問題なのは、魔王軍恐るるに足らずという風潮が流れている事よ」
ファニー救出作戦が成功したことにより、タフト公国内に魔王軍を侮る風潮が出ているのだ。
だがそれはファニーの目から見たら、無知からくる根拠のない楽観論に過ぎない。
あのときプロアにいたのは、二線級の部隊で、精鋭は総てベルゼビュートが演習に連れて行ったのだ。

もしあの時精鋭たちの十分の一か、ベルゼビュート自身がいれば、逆に奇襲は失敗し全滅という可能性もあった。
ファニーは彼ら精鋭たちと、文字通り体でつながり情を交わしたので、その力量は肌身で感じていた。
何としてもその根拠の無い楽観論を戒めたかったが、今のタフト宮廷の中でファニーの声に耳を傾ける者など、ステファン公子ぐらいしかいなかった。
「このまま魔王軍と本格的な戦争になったら……ウッ」
ファニーは突然口を押さえると、そのまま部屋の隅に置かれて桶の方へと走り、そのままかがんで吐き始めた。
「大丈夫ですか」
シャーリーが一緒にかがんで背中をさする。
「ええ、大丈夫よ。吐いたらすっきりしたわ」
まだ蒼い顔をしていたが、吐けるだけ吐いたらすっきりしたようだ。
「心配かけてごめんなさい、最近ずっとこうなの」
ファニーは何でもないように言うが、そういわれて納得できるはずもない。
シャーリーはファニーが何か病気に罹っているのではないかと気にはなったが、何故か聞いてはいけないような気がした。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す