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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 26

城門を閉ざし、人々は城の中に逃げ込む
しんがりが入ってくるとヘンドリック王は命を下し始める
「ドンゲル!ベルグマン!ギンター!一個小隊率いて抜け穴を先行、道を確保しろ!」
ドンゲル・ベルグマン・ギンター、近衛兵上位五人の三人を先行させると言う王の命令にハワード伯は目が飛び出さんばかりに見開いた
「斥候一個班!随行して状況を逐一報告しろ!三個小隊は非戦闘員を守れ!扉が破壊されても離れるな!」
見る見る王の周りの守りが薄れていく
「残りは俺とここを守れ!誰一人死ぬんじゃねえぞ!給料泥棒に金を払えるほど俺は金持ちじゃねえからな!」
この鼓舞にならない鼓舞に民は笑い、兵たちは「おおおおおおおぉぉ!!」と歓声上げた
モンスター軍団は詰め城に突撃しては撃退された。
城からは長弓隊がやりの雨を降らせ、さらに投石器から大石が飛び出し、魔法部隊からの攻撃魔法も飛び込んでくる。
それに対して大盾ぐらいしか対抗措置が無いモンスター軍団は、苦戦を強いられていた。
「ううむ、ここまでか・・・」
マモンは撤退する事を決めた。
奇襲によってこれまで優位に進めてきたが、攻城兵器を持ってない以上、城に篭もられたら莫大な損害を受けるの自明の理だった。
「おい、ゴンゾを呼んで来い」
マモンは傍らに控える従卒に、弟で副官を務めるゴンゾを呼び出した。
「呼んだか兄貴」
ゴンゾは兄であるマモンよりも頭半分ほど低く、その代わり筋肉がマモンの一回りほど大きくついていた。
肌は赤銅色で、全身を無数の傷で覆われたいた。
「撤退するぞ、各大隊に伝令を出すんだ」
「撤退するのか、このまま攻め続ければ落城は時間の問題だと思うぞ」
ゴンゾは撤退するのが不満のようだ。
「攻め落とす事は可能だ。しかしこっちの戦力の半分を失う事になる。敵には予備があるが、こっちにはまったく無いだぞ」
それでも諦めきれずにゴンゾはなおも反論する。
「けどよ、王さえ討ち取ればなんとかなるんじゃないか」
「討ち取れればな、もし逃せばこっちがおしまいだ。ここは撤退するのが最善なんだ」
ゴンゾはまだ納得がいかなかったが、結局は同意する事にした。
各大隊に伝令が派遣され、撤退の命令が伝えられた。
命令を伝えられた大隊長達も皆一様に不満げな顔をしたが、将軍飲め入れには逆らえぬと全員が従った。
オークやゴブリンなどの下級モンスターの一部は略奪に走って統制を失っていたが、それらは放っておかれるとになった。
時間も惜しかったし、囮として使えるからだ。
全部隊が集合すると、最初に一番損害が大きい部隊と略奪品と女を満載した馬車から出発し、最後にマモンの直卒部隊と邪神官達が残った。
邪神官達が牽制の攻撃呪文を唱え、マモンの直卒部隊は城兵の突出をを警戒しながら撤退する。

その様子は城からでも分かった。
しかし追撃をかけたくても、その余裕は全くなかった。
体力も消耗していたし、罠である可能性も捨てきれないからだ。
翌朝、ようやく被害確認と復興の準備に取りかかることができた。
街の大半が焼け落ち、街に駐屯していた兵のほとんどが戦死するか重傷を負っていた。
そして最低でも三百人ぐらいの年若い女性が行方不明となっていた。

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