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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 163

「結構大変ですよ……でも以前まで感じてた肩凝りは無いので楽にはなってるんですよ」
これはファニーとアンナの筋力の差であるのだが、ファニーの場合はいきなり重みが増えてそれをまともに感じていたので実感は無い。
「ちょっと水浴びは待ってくれるか?……ここで部下達と落ち合う予定だから、それを待ってくれ……部下の中に数人女騎士がいる、水浴びする時の護衛につけるから我慢してくれ」
二人の話にライズがそう言い割り込む。

「じゃあ仕方無いわね……」
かなり残念そうにファニーは答えて、木の幹にもたれた。

暫く待っていると、数騎の蹄音が聞こえ……騎士達が姿を現した。
その数、十名程。
完全武装の兵士は全員馬を降りライズの前に跪いた。
「お久しゅうございます殿下……」
「久しいな、サムエル……変わりはないか?」
「はっ、我等変わりなく勤めておりまする……しかし、国の状況もなんら変化ありませぬ」
部下と話すライズの貌は王子のものに戻り、実直そうな武人であるサムエルと相対する。

「レイ!」
ライズに名前を呼ばれ一人の騎士が前に出る。
二十代になるかならぬかと言う年頃、黒い肌の精悍で整った顔、そう背は高くないが熟練の戦士だろうと言うのが見て取れた。
「こちらにおわすのがモンデールの姫君、ファニー殿だ……レイ、お前は部下の女騎士三名と共に姫君の護衛に当たれ……だが、普通の姫君と違い守られているだけの姫君とは違うぞ、ファニー殿は……」
口調こそ王子に戻っているライズだが、ファニーを悪戯っ子ぽく見る目はいつものライズだった。

(あっ……レイって子、女の子なんだ!)
見た目は美少年のレイ、よく見ると鎧は女物であるが、胸の膨らみはほとんど無い。
レイの部下の女騎士達も平均的なぐらいであろうか……
ファニーの前に来るレイ達、やはり四人共ファニーとアンナの胸は気になるようで、無礼に当たらないように気にしているのがよく分かった。
それでも颯爽とファニーの前にやってきた四人の女騎士は、ファニーの前に片膝をついて整然と並んだ。

「レイ・ド・ポンパドールと申します。以後お見知りおきを」
レイが一同を代表して挨拶をする。
「こちらこそ、護衛よろしくお願いします」
ファニーも王国の姫らしく、礼儀正しく挨拶を返す。
アンナを含めて六人は、泉へと向かった。
ファニーは歩きながら、レイにトルシアの様子を聞いた。

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