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幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜 11

──再び雑居ビル・屋上──
 
「うぁっちぃーーーっ!!!」
 排気口から黒い背広にズボン。
 そして黒いネクタイと、そのまま葬式に行けそうな格好の小年──天邪鬼が飛び出してきた。
「待てーっ!」
 その後から、身体を黄金色に光らせた紅夜叉が追ってくる。
 
 天照光臨──
 体内にある『魔弾タスラム』の力を引き出し、己の身体を灼熱化させる紅夜叉の必殺技である。
 もっとも、自分の中にそんなものがあるとは紅夜叉も気づいておらず、『修行の成果』と本人は思い込んでいた。

 体から発する熱で着物は燃えてしまい全裸の状態だが、そんなことも気に留めず、紅夜叉は天邪鬼に斬りかかっていく。
「やっぱり持ってるじゃない。アリスのタスラムを」
「だから知らんって言ってるだろーがっ!」
「まったく、ちょっとした異文化コミュニケーションだというのに、最近の女子は狂暴だな〜」
と天の邪鬼は 紅夜叉の連撃を紙一重で避けていく。
「何が文化だ、そんなもの私が滅ぼしてくれる」
「それは無理だよ」
そういうと天の邪鬼は、やれやれとでも言いたそうに頭をふった。
「なぜ無理なんだ」
「君たちのトップでもあり全世界ちっちゃい子連盟の会長でもあらせられる 赤千穂殿もこれは立派な文化だと言って下さったよ」
「嘘をつくな!赤千穂がそんな組織に入っているなんて聞いたことが無いぞ!」
紅夜叉はますますいきり立った。

「聞いたことが無くて当たり前だよ。今作った組織だもの。」
「ふざけるな!!」

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