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書店のお姉さん
官能リレー小説 - 職業

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書店のお姉さん 1

「銭湯の番台かよ、ここは……」
わが職場ながらいつもそう思う。ここはデカい書店のアダルトコーナー。他の一般書籍とは独立した区画になってる。
私のいるレジからコーナー全体が見渡せる。そしてレジの両側に、ノレンが下がっている。外側から見ると左側のノレンには「18歳未満の入場はできません」。右側のノレンには「ここからは入れません」と大きく書いてある。
と言うか、このコーナーを出たらすぐ書店の裏口があって、書店の中に戻れないようになってる。

あ、私はカズネ。内緒だけどいちおうこのデカい書店のオーナーの親類筋なの。だからまだ18歳未満なのに、このコーナーを志望したの。
だって、エッチな本 見るの好きだもん!
アダルトコーナーのレジにいると、もう毎度ながら「あんた絶対、18歳以上じゃないだろ」って男の子がやってくる。
サングラスかけて、キャップかぶって、変なジャンパーはおって、
「これ」
なんて低い声出して『少女孕ませ倶楽部』なんてコミック出してくるのよ。
私は聞いてやるの。
「年齢を確認できるものはお持ちですか?」
男の子はもう、固まってしまって何も言えない。
「……………」
「ありがとうございます。○○円になります。」
頃合いをみて、私は一方的に集計してやる。
もちろん、ホントは販売しちゃマズイんだけど、やっぱりお客さまじゃないの。買う意志もってお金まで出してるのに、売らない話ないじゃない。

ま、そんな事より、私の一言で男の子たちの凍りついた表情がやわらぐのを見るのが大好きなのね。
もしかしたらそのときの私、男の子の目には「書店の女神さま」になってないかな?なんて思ったりして。
書店は午前9時に店を開けるけど、店員は6時頃に店にやってくる。本や雑誌って、毎日一軒書店ができるくらい届くんだもん。
特にアダルトものは立ち読みできないように、雑誌まで一冊一冊包装しなくちゃならないから大変。
私ひとりじゃダメだから、りんチャンに手伝ってもらうの。
りんチャンは二十歳だけど、専門書の係を任されてるお堅い女。でもヌード写真集やエッチなコミックを包装しながら、ペラペラと中身をチェックしてる。(それは私も同じだけどね)
「ねえ、カズネさん、見てくださいよ。」作業中にりんチャンが私に聞いてきた。「この女の人、ケーキの上にウンコしてるけど、これってCGでしょうか?」
よりによってスカトロ写真集見てるなんて。私は答えた。
「わからないけど、マニアは偽物を見破るっていうから、本物かもね。」
「そうですね……」作業に戻ったけど、よく見るとりんチャンはあの本を、包装せずに手元に置いてる。私は言った。
「りんさん。その本、私の名前で内販しておきましょうか?」
りんチャンは私の方を見ないでうなずいた。

ま、そんなふうにして過激なアダルト写真集とか、ボーイズラブのコミックスとかを私の名前で買うことで、他の女性店員に「準女神」扱いされてたりする。
お客さまにしてもそうだけど、「こんな淫らな本を買うなんて、いやらしい男ね」だなんて店員が思うわけないじゃない。こっちはそれを売ってるんだから。

レジから気になるお客さまが見えたから、りんチャンにこっそり知らせた。
「ちょっと レジ 代わって」
りんチャンが来たのと入れ代わりに、私はお客さまに近づいた。お客さまと言っても、どう見ても男子中学生なんだ。
「お客さま、こちらへいらしてください。」
私は男子の手を引いて、すぐそばの壁を押した。それは隠し扉になってて、奥に小さな倉庫がある。私はその壁に男子を押しつけた。
「店ん中で、キタナイまねしないでよね。」
「ごめんなさい……つい興奮して。」
男子はコミックスの表紙を見ながらズボンの中に手を入れて、チンチンをいじってたんだ。


私は男子の下着を、ズボンといっしょに引き下ろした。
「何が『つい』よ。用意周到じゃないの!」
男子のチンチンには、コンドームがはめられていた。
「ごめんなさい、ごめんなさい……」
男子は顔を隠して謝ってる。私は男子のズボンと下着をはぎ取った。下半身裸になった男子を、私は倉庫の外に連れ出した。
「キャッ!」
入口のそばに立ってたりんチャンが驚いた。りんチャンにこっそり、
「誰も売場に入れないで」
と連絡しておいたんだ。私は男子に言った。
「まあ、本を汚さないように気配りしてたから、許してあげるわ。そのかわりここで私たちの前で、あなた好みの表紙を見ながら抜いてごらんなさい。」
男子は私の言葉が終わるのも待たずに、さっき見ていたコミックスを取り上げた。


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