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タクノロスの書(狂気の蟲毒)
官能リレー小説 - 異種姦/獣姦

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タクノロスの書(狂気の蟲毒) 2

僕と先生が駅前の坂江珈琲に入ったのは午後10時頃だった。この付近でやっている飲食店なんてここぐらいだ。まして、この怪しい話をしても大丈夫な個室があると限られてくる。
客人を家に来させるのには実に破廉恥…いや、殺風景で殺伐とした空間であったため予め僕が予約を入れておいたのだ。
 この店は元は旧駅舎だったところを改装したものらしい。古いゴシック様式の建築だが、瓦が疲れている箇所や、レンガで積まれた場所がある。この駅舎ができた当初はまだ、西洋の建築形式についてしっかりと把握できていなかった職人が多かったせいらしい。
「こんな辺鄙なところに古くから駅があるなんて不思議ですね。」
「元は、試験走行をするところだったらしいわ。ここは港が近いでいでしょうね。機関車はもちろん当時はまだしっかりとした製鉄技術がないからレールも輸入だったのよ。ここでレールの強度、耐久性をテストしてから送られたらしいわ。駅舎もテストで建設してから運搬予定だったらしいけど。規模が小さくてそのまま破棄されたようね。」

僕は2杯目のカフェオレを飲んだ。
さすがに自分が入れたインスタントのコーヒーとは違い深いコクがある。
牛乳も成分無調整の牛乳を直輸入をしたものらしい。同棲している部屋の冷蔵庫にあるものとは格段にうまい。
いつもインスタントで入れている自分に対する皮肉のつもりかなあ。そんなことを考えながら先生の顔を見る。
いつも、自分の前では威勢をはっているものの、こうしてゆっくりとウィンナーコーヒーを飲んでいる姿をみるとまるで小さな子供のような無邪気な表情をしている。
 先生と関係をもったのはあのときの一度きりだ。本当は毎日彼女と関係を持ちたい。だが、今の僕はあまりにも非力すぎる。
 せめて・・・大学卒業までの学歴はつけたい。それが、彼女と一緒になる最低条件だと心に決めている
扉を叩く乾いた音が響いた。
「お客さんが来たみたいね。」
口のクリームをふき取りながら先生が僕にドアの開閉を促した。
個室に作り替えたとき、古い車両の扉を取り付けたらしい。無意味に重厚なその扉を僕がグアラリと開けた。
そこには20台前半と思われる少し痩せた青年が立っていた。
僕はてっきり、権力を振りかざす太った中年男性を想像していただけに、少し以外な気がした。
「あの。例のタクノロスの研究を依頼したものです。先生がこちらでお会いするということでやってきました。」
「はい。先生はいらっしゃいますよ。何か飲み物でも頼みましょうか。」
「いえ、実は患者の容体が悪化しておりまして、すぐにでも先生に来ていただきたいのです。」
「それなら、電話でおよびくださればいいですのに。」
「いえ、ことは一刻を争います。この近くの広場に自家用ドローンをご用意してありますので。すぐにでもおこし下さい。」


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