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うちのマネージャー
官能リレー小説 - 学園物

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うちのマネージャー 2

部活へ顔をだし、聡介から預かった練習メニューのプリントを部員に配る。「皆頑張ってね」とほほえみ、部員が練習場へ行くのを見届けてから共恵も自分の仕事にかかる。
共恵が部室の掃除を始めて30分程たっただろうか。並んだトロフィーにぱたぱたとはたきをかけていた時、突然部室の扉が開いた。

「あれ?珍しいね、遅刻?」
「おー。片桐の説教。」

入って来たのは部員の小野塚健哉だった。髪を染めピアスを空け、部活以外はダラダラな生活を送る健哉は生徒指導の片桐に目を付けられ、つい先程までみっちり説教を受けて来たところだった。

「…だりー…」
「今日もサボりかと思った。」
「今日もって何だよ!!オレ部活だけは結構マジメにやってんだろ?」
「ぁはは。そうだねゴメン!」
そう言って笑った後、共恵ははたきがけを再開した。ぱたぱたと埃が舞う。
健哉はその後ろ姿を眺めていた。

(…マジ可愛いよな…。)

その思いは共恵には届かない。

共恵が転校してきたその日に一目惚れした健哉は、部活にだけは精を出すようになった。それまで幽霊部員だった健哉が今レギュラーの座に居るのは共恵がいたからである。
でも健哉がその思いを伝えるには、部長である聡介を初めとするレギュラー数人の目をかい潜るしかない。

彼等もまた共恵が好きなのだ。

しかし健哉が遅刻してきた今、部室には健哉と共恵の2人きり。恋敵である聡介も委員会。他の部員は練習中…。

健哉は意を決して、まだはたきをかけている共恵を後ろから抱きしめた。
その身体は思っていたよりもずっと柔らかく、抱きしめやすかった。

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