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後始末な人生も悪くないよねって思った
官能リレー小説 - 学園物

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後始末な人生も悪くないよねって思った 2

【凌視点】

あれは今から3か月前のこと…踏切の遮断機をくぐって通過する特急列車に飛び込もうとしていたコイツを必死で止めたのだ。その時のコイツの目は、完全に死んでいた。
それを考えたら、ずいぶん元気になったもんだと思う。
あの坂倉の妹と聞いた時には、一瞬だけ憎悪も感じたもんだが、コイツだって兄貴のせいで計り知れない苦労を負ったのだと思う。それがあの時の行為だったんだろう。

だからこそ、俺はコイツの保護者みたいな存在として――

「ちゃんと仕事しろよ―」
「わかってる―――う!?」

『打球は一直線でレフトスタンドへ!スアレスにも一発が出ました!2ランホームラン、マリナーズこの回2本のホームランで3対0!エンゼルスは今日も苦しい試合運びとなりました』
『いやぁもう、バッターに打ってくださいと言わんばかりの球でねぇ…』

「うぉおおおおおおジーノぉおおおおおおおお!!!!!愛してるーっ!!」
「お前なぁ…」

元気になったとたんにこれじゃ困るんだよ…


―――心配なのでしばらく部屋にいて、唯がちゃんと仕事するか見守ってやった。
途中何度か脱線はしたがまあ根は真面目な子(だと俺は思っている)だからか、しっかり作業を消化させていっていた。

『ライトフライ、最後はハガーティが掴んで試合終了。9対1でマリナーズが勝利です。マリナーズはこれで3連勝、逆にエンゼルスは5連敗となりました。えー、解説の武田さん……』

「ふー。今日はこれくらいでおしまーい」
「おう、お疲れさん」

うーんと伸びをする唯。
その行為は俺にとっては刺激的すぎる。

何しろこいつは推定Iカップの巨乳の持ち主だからだ…何気ない仕草が股間に悪すぎる。

教師という聖職に就きながらも、俺だって健康な男であることを思い知らされる。
年甲斐もなく教え子のDKのように、息付き始めるそれを必死で抑える…

そんな俺の気も知らずにいつも無防備過ぎる唯…
豊か過ぎるIカップは、制服のシャツをはち切れんばかりにその存在を強烈に主張している。

目を唯の胸元から反らせながら、気づかれないように股間の位置を直す…
いくら自分は巨乳好きとはいえ、視覚だけで反応し始めている自身のソレに呆れてしまう。

本来俺は童貞とは言わないが女性関係においては至って疎い。
弟のように、女の子たちとセックス三昧の日々を送るなどということは考えられないことだった。
それ故にどうしても右手が恋人ということになる…
毎夜欠かさず行う俺のオナ行為に、歳の離れた弟からは呆れられ、苦笑もされていた。

弟が死んでしまった今でも…それは変わってはいない。
誰にも言えないことだが、ここ最近の行為のオカズは、目の前にいる唯のIカップの巨乳だった。


「あれー、凌ちゃんどーしたの?」

こちらを向いて小首を傾げながら尋ねてくる唯。
その何気ない仕草も俺にとっては劇薬でしかない。

「凌ちゃん」
コイツは俺を教師とも、年上とも見ていないようで、いつも馴れ馴れしくそう呼んでくる。
別に咎めることはしない。教師間で居場所がなくなりかけてる俺にとってはむしろ嬉しいとさえ思っている。

それは唯も同じで、入学経緯がアレだったり亡き兄の悪評とかのせいで友達はできるはずもなく常にぼっち。そんなこともあっていつからか昼飯も一緒に食べるようになったり。

「今日は弁当も持ってないだろ、どっかで飯食って帰るか」
「凌ちゃん奢ってくれる?」
「ああ、まあ安い店ばっかで悪りぃないつも」

「私は凌ちゃんと一緒だったらラーメンでもザル蕎麦でも牛丼でもサ〇ゼでも嬉しいよ。一緒にご飯食べる人がいてくれるんだから…」

そういう唯の顔が、一瞬寂しそうに曇って見えた。
俺の心も一瞬、ずきりと痛んだ。

『パパもママもいなくなった!私は誰を頼って生きたらいいの…』

あの踏切で必死になって唯を止めた時に、浴びせられたのがこの言葉。
兄が起こしたことが原因で、一家離散に追い込まれた彼女の悲痛な叫びだった。

坂倉唯は、孤独な少女なのだ。

だからこそ、俺が傍にいてやらないと…

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