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朝、目が覚めると………
官能リレー小説 - 学園物

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朝、目が覚めると……… 81

 
『泣くなよ、真由まで。変な感じだけど、慣れてもらわなきゃ困るんだからな。』

子供をあやすように二人の頭を撫で、安心させてやる。

全く俺って奴は、こんな可愛い娘らに悲しい思いをさせて・・・最低な野郎の良い(?)見本じゃねーか。

ん?いや、でもそれは俺のせいじゃないんじゃ?

が、理不尽なミスを責めてもどうにもならないので、気を取り直して、これからの活動を円滑にするために必要な骨壷を探す事にする。

『で、さっきの箱だな・・・。』

先ほど真由が見つけた光る箱。雰囲気からして、十中八九骨壷だろう。
 
俺は先程の白い箱をそっと両手で持ち上げてみた。
――ドクン!――ドクン!
体の奥から何かを感じる。まただ、また体が消えるのか?

「・・・・くっ!ぐぁああああ!!」

先程のように体が薄くなるのではなく、今度は体が燃えるように熱くなる。
熱い!熱い!体が燃え尽きてしまいそうだ。俺は箱を抱えたまま、膝を落として、そのまま蹲った。額からは大量の汗が落ちていく。
「・・・み、帝さん!」

「みーくん!大丈夫?」

真由と梓が心配になって駆け寄ってくる。駄目だ!今来れば・・。

「真由、梓!くるな!」

俺は言葉で真由達を制止させると、熱くなっていた体を強引に動かして白い箱を開ける。
中からは見た事もない形の壺が出てきた。
直感的に悟った……骨壺だ!

これがあれば俺は実体化ができる。
無論、生き返る訳でなく現世に魂を固定させやすくなるだけなのだが、生きているのと変わらない肉体になるのは確かだ。
但し、実体化を支えるのはあくまでも『生に対する欲求』である事には変わりなく……いや、むしろ性衝動や独占欲は遥かに強くなるらしい。
その兆候が俺に来ている……
目の前にいる真由、俺の愛しい俺だけの真由……そして、梓……梓も俺だけのモノにしたい……抱きたい……今すぐ真由と梓を抱きたい!
俺は骨壺を置くと、ふらふらと体を起こす。だめだ・・・この性衝動が強い。
独占欲が強ければ強い程、己の意思が働かなくなる。
全身がまるで性に対する欲望に支配されるようだ。

「み、帝・・・さん?」
「みーくん・・・。」

真由と梓が怯えている。女の直感が危険と判断したのだろう。心配そうな顔をしつつ、ずるずると後ず去っている。

「ま、真由・・・あ、梓・・・・ぐっ!!」

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