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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 89

「ふむ…事情は大体飲込めた…」
辿り着いたは武道場、道着袴に帯刀(練習用の刃引)の刀機が待ち受けていた。刀機の配慮か理人はいない。
「時間が短くなってしまった…すぐに始める…」
「はい!」
同じく道着姿、凜とした未来の返事が心地良く木霊した。それが余計に光樹の中のわだかまりを大きくする。
…なんだよ?あれだけの事があってそれだけなのかよ…!
「強いんだね…二人とも…!」
吐き捨てるなり、光樹は駆け出していた。
「いいんですの…刀機さん?」
「これで潰れる様ならそれまでの男だ。」

…人気の途絶えた闇の中を走り続けた光樹。あらゆる意味で疲れ切り、公園の芝生に倒れ込む。塞を切った様に泣き叫んだ。
「…何してるんですか…?」
一人、木銃で格闘訓練に励でいた影汰だった。光樹は自嘲気味に、洗いざらいぶち撒けた…。
「どこまで…自分の弱さに甘える気ですか…?」
「…?」
光樹には、この女装少年が何を言いたいのか解らなかった。
「歯を食いしばって下さい。」
影汰の華奢な拳が頬を打ち、唇を噛切り出血。
「歯ぁ食いしばらないと危ないですよ?」
更に一撃、膝を突く光樹。

その瞬間、光樹の中で何かがキレた。
突然、影汰をおもいっきり殴り返す、しかも全力で。
影汰は寸前でかわしたが、それでも十m以上飛んだ。
影汰はすぐに立ち上がると、すかさず光樹の懐に入り、みぞうちに一発、拳を入れ光樹を気絶させた。
影汰は初日の出来事と併せて、光樹の弱さを自分なりに考える。
“こいつの甘えの原因、多分本当の力をコントール出来ず、暴走した自分を恐れ逃げてる。
こいつを鍛えなければならないのは力や技ではなく心だ。”
とりあえず影汰は光樹を引きずりながら、刀機達がまつ武道場に行かずある所に向かった。

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