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香港国際学園〜第二部〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜第二部〜 65

理人は続けて、
「でだ、対抗戦の試合方式は毎年変わるが、今年の方式は5+1の団体戦だ。」
「あの、+1は何です。」
「まあまあ話は最後まで聞け。
試合は5人一斉に闘う、5人は敵の陣地で捕虜になっている味方を救い出し、味方の陣地まで連れて行く、敵より早く陣地に連れて来たチームが勝ちだ。
捕虜役は敵の陣地内は何も出来ないが、敵の陣地に出た後は闘いに参加できる。
また一度逃げた捕虜を連れ戻す事も出来る。
時間は無制限、スタジアムのフィールド全面を使い、その内八分の一が自陣地だ。
試合は四月の最終土曜日から優勝が決まるまでだ。」


理人は生徒らの質問を受け答えしながら細部ルールの説明…
『イライラすんだよ…ブッ壊してやる…』
「誰だ?」
教室のドアが勢い良く開け放たれ、ヒョウ柄スーツの女が現れた。
「1−B、浅倉おろちだ…スポーツ感覚でレクリエーションかい?暴力とセックスが支配する『旧』香港国際学園は終わりました?ふざけんじゃないよ!」
拳銃を抜き放ち、手近にいた(いろんな意味で)よりによって刀機に突き付ける。しかし刀機は動じない『いい機会だ』とばかりに…さあどうする桜川?若さに任せて蛮勇を振るうか?それとも…?

しかしながら、横を見てみると光樹はパニック、他のクラスメートも皆突然の事に戸惑っていた。
(ふむ……皆、実戦不足だな……これは鍛えねばクラス対抗は越えられん)刀機は冷静に周囲を見渡し、少し溜息をつく。
理人との『鬼ごっこ』と違い、突然の実戦に対応できる人間はそもそも少なく、何とか動揺を抑えていたのは陣、ひじり、ジョー、理都、未来だけだった。

「……で、『おろし』とやら、女に銃を突き付けなければ勝負できない程、貴様は軟弱者か?」
銃を突きつけられながらも全く平静を保つ刀機。
「……んだと、テメエ!、俺はおろちだ!、間違えんな、オラッ!!」
刀機の冷静さと、まるで見下すように見上げる表情におろちの苛立ちは募り冷静さを失っていた。
それが、実戦経験の差……と言えばそれまでなのだが、銃を突き付けた圧倒的有利な立場から、刀機に勝負の主導権を渡してしまっていた。
「折角のお越しの所悪いが……貴様ではこのクラスの誰であれ役不足だ……お引き取り願おう」
余裕で見下げ上げる刀機に、おろちの頭の線がプチンと切れてしまうのがクラスの全員にも分かったのだった。

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